9/19のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 71


去年2月24日にロシアがウクライナ侵攻してから今年の9月18日までの

戦況地図を見ると、約1ヶ月後の3月末までにロシアがキーウ近郊を含

めた北部から南東部をロシアが占領したんだけど、その約1ヶ月後の4

月末にウクライナは占領されてた北部全域を奪還した。

それから東部南部の奪還を目指し、ウクライナは進軍したんだけど、そ

れから4ヶ月経った8月末になっても双方の支配地域は変わらず、やっ

と9月上旬から10月上旬の約1ヶ月で東部南部の一部に攻勢反撃して奪

還をするまでにそれから7ヶ月後の今年5月までかかり、その後4ヶ月後

の9月18日まで、地図はほとんど動いてない。

ということは、戦闘は続いてるけど、双方の潰しあいがあるだけの膠着

情況にある、ってことなのだ。

実際、ウクライナ側の進軍は、ロシア側の膨大に掘られた塹壕や地雷で

前進をはばまれてて、無人機や人手での塹壕への爆弾投下でロシア兵を

殺したり、反撃されてウクライナ兵も殺されたりしてるらしい。

ロシアの兵士もウクライナの兵士も、戦争で敵を倒す使命を負ってれば

それを受け入れて遂行するしかないだろうけど、元々は普通に平和な日

常生活を送ることが望みのはずの違いのない双方の若者同士がどうして

殺しあわなければいけないのか、疑問を持つ若者もいるはずで、実際に、

ロシア国内でもロシア進軍に反対してウクライナ側について戦おうと言

う集団も現れたようだし、表だって祖国防衛、ってことに反対するウク

ライナ国民はいないかもしれないし、その意義に心から賛同して参加す

る者も多いのかもしれないけど、戦争が始まり大統領に兵役を強制され

たりして戦うしかない、と悲愴感を持つ若者たちは幸福だろうか。

戦わされる兵士ひとりひとりがひとつしかない命を持った存在であって、

きょう前線で何人死んだ、って数字だけで済まされていいわけないのだ。

はっきり言って、祖国より人の命の方が大事なはずなのだ。

それぞれの国や国境は為政者がこだわるだけのもんであって、一番大切

なことを為政者は忘れがちなんだけど、安全圏にいるわれわれだって想

像してみたらいい、多分ほぼ全員、生きる人々にとって、日々自由で平

和な生活を望んでるのであってそれを保証されるなら、極端な話、どこ

の国に属したっていい!ぐらいのもんなのだ。

西側諸国もゼレンスキー大統領も、プ−チン大統領との戦争終結交渉に

一刻も早く集中努力すべきだ。




戻る