9/12のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争を止める方法、について 18)


ウクライナの東部と南部の大部分を占領したロシア軍に対して、ウクライ

軍はすべて奪還すると公言し、その一部の都市からロシア軍を撤退させた

ことをさかんにアピールしてるし、同じくロシア軍が占領した中南部のザ

ボリージャ原発周辺にもウクライナ軍は砲撃をしながら、危険なのは、ロ

シア軍がそこに駐留してるのが原因なのだ、って主張してるんだけど、ロ

シア側はただ管理監視してるだけで、砲撃するウクライナ軍の方が悪い、

って言って、撤退を勧めるマクロンフランス大統領にもプ−チン大統領は

言うことを聞くつもりはない模様。

ウクライナゼレンスキー大統領の方も、侵略者プ−チン大統領と交渉する

つもりはない、って断言するし、プ−チン大統領の方もロシアとの約束を

破ってNATOに加盟して敵対し危険を及ぼすネオナチは成敗するのだ、っ

て勢いなもんで、双方の言い分を公平に調停するのは難しい、って言えば、

それまでで、双方の陣営が自分たちの戦果を上げて、勝利のうちに自国に

有利な条件で戦闘終結交渉に望もう、って魂胆なのはわかるけど、そうや

ってリーダーが我を張って戦闘を続けてる間に双方の兵士や民間人に犠牲

者が出続けるわけだから、正当性論議は少し棚上げしてゼレンスキー大統

領の側も住民生活の現実的な平穏を取り戻すために、プ−チン大統領の言

い分を検討して、親ロシア派住民の意志を確認する住民投票などの結果を

条件に場合によってはロシアの占領地を手放す、って選択があっても、そ

れに反対する国民は多くはないのでは。

国を守るのは当然とばかり、攻めた方を悪と断罪して徹底抗戦して、長期

に渡り国土を破壊の限りをつくし死者の数を増やし続けるより、戦争その

ものの空虚さについて双方で認識しあう努力をするのが、より知性と文化

的な人間同士のやるべき行動だろう。

愛国心のような美辞麗句に酔って殺し合いやることの愚かさや矛盾、に気

づいて戦争は即終結させ、今後の処理について腹を割って協議することを、

各国も協力して進めるのが一番いいのだ。




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