9/13のしゅちょう
            文は田島薫

(お世辞と率直、について)


与野党の国会質議応答などを見るたびに、お互いがお互いを小馬鹿にし

たような表現に終始してるのが、どちらにとってももあんまり有効性が

ないんじゃないか、って私はいつも感じるわけで、もちろん、政策の問

題点を指摘するのに、お世辞言ってるばかりで回りくどくなっちゃしょ

うがないので、率直な表現をすることはいいんだけど。

逆に自民党などの党内の意見交換などは忖度横行で、どうも率直なそれ

がしにくくなってるんじゃないのか、って感じるのは、自民党議員のほ

とんどが自己保身を第一に考えてるせいなのだ多分。

先日、直前までは出馬の意欲を示していた菅総理が次回総裁選への出馬

を突然辞退する、って言ったんだけど、それまでの経過の間に、菅さん

が二階さんに幹事長の辞職を求めた時、二階さん、穏やかに了解した後、

菅さんのいない場所で恩知らずだ、って怒ったそうで、これが自民党内

のお世辞忖度波風立てず、ってコミュニケーションのやり方のようで、

その直後、なんらかの手順で若手の小泉さんが、涙ながらに菅さんの出

馬辞退を求め、それを穏やかに菅さんは受け入れたのだ。

これは、裏の権力者である二階さんの怒りによって可能になった展開で

彼がいなかった場合、だれも菅さんの出馬は止められなかったはずで、

内心批判してても保身第一の自民党議員たちの票で再選、ってこともあ

りえたのだから二階さんに感謝、って単純な話ではないんだけど。

大体、菅さんが出馬断念しても、大胆な行政改革をする考えのない同じ

ような考えのだれがなってもさほどの改善は見込めないだろうし。

で、野党の方の話に戻ると、自民党に反論する時はもっと理性的に、少

しは相手に敬意を持って、小泉さんが菅さんを説得した時の(具体的に

はよくは知らないんだけど)ようにやるのがいいんで、そこで一番重要

な野党としての目的である、自民党の保身や経済第一と違う、国民の安

全や世界平和第一について、忘れてるだけで元々は持ってるはずの自民

党議員個々の人間性に率直に訴えかけて説得するのがいいのだ。


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