6/28のしゅちょう
            文は田島薫

(泥縄政治のダメさ、について)


コロナ禍で、政府による緊急事態宣言が何度もくり返され続けて、最早1年

と何ヶ月も過ぎたのに、危機脱出は今だにできず、多数の死者が出ても、ワ

クチン接種で急速な沈静化に向ってる欧米と逆に元々感染死者も桁違いに少

ない、ってことで安心してか後手後手の対応してる間に、死者は発生源の中

国の倍を超え、今や欧米発のワクチンに頼るだけ、ってわが国。

首相は国民に活動の自粛を求めるだけで、これまでに、最悪の事態を想定し

たPCR検査体制やワクチン開発や病院のベッドや人員確保やらを始めたのは、

感染が拡大し始めてからのようだし、その体制作りもぎりぎりの綱渡り状態

のようで、医療関係者からは、それの充実要請と楽観的なオリンピック開催

などは中止するべき、ってような要望があっても無視し続ける。

いつも経済優先の希望的観測で、多分大丈夫だろう、ってゴートゥートラベ

ルみたいな危機感の薄い施策ばっかりに精を出しちゃ、事態が悪化するたん

びに、じゃ、緊急事態宣言でいろいろ自粛してもらおう、ってことだけ。

そんな中、緊急事態宣言は要請なんだから法的強制力はないはず、って自粛

を止める業者が出るのは、その規模に応じた充分な休業保証などができてな

いんで、死活問題だから、ってとこもあるわけで、これも、余計なゴートゥ

ーなんか議論してる間に、前もって、充分な体制作りに集中して実現してれ

ば避けられたことだし、政府は店側が綿密な感染防止対策に金を使ってるこ

となど、考慮もする余裕もないまま短絡的な規制を要請するんでいいわけは

ないのに、そういう現象だけ見て、けしからん店だ、って糾弾したり、もっ

と政府に強制力を持たせるべきだ、などと危ないこと言うおっちょこちょい

の国民もけっこういるようで。

とにかく、近年未知のウィルス感染の可能性は増えてるわけだから、もう何

年も前からそういう対策部門に充分な資金を投入して薬剤や器機や病院の受

け入れ体制の充実を準備することができたはずなのに、自民党政権はいつも

目前の経済効率ばかり意識して、危機管理については、いつも、そんな大変

なことはまず起きないだろう、この何百年起きてないんだし、って言って、

専門学者が、福島原発の立地の危険性を指摘したのを無視して間もなくあの

大震災の原発事故が起きたことも、もう忘れてる模様なのだ。


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