映画だ〜い好き        文は福原まゆみ


尾形映画プロデューサーの友人が仕切る映画制作会社で働く映画好き女史が
エッセーを連載してくれてます。
映画女史、大御所にちょっと、ってお願いしてみたところ…。




【書き文字デザイン】


映画ジャーナリストであり書き文字デザイナーである二井康雄さん。暮らしの手帖と

いう、歴史の長い総合生活誌で副編集長を務めて来られた方だ。きっと二井さんの書

き文字を目にしたことのある方は多いだろう。映画や舞台のチラシ、パンフレットな

ど、様々な分野でご活躍されているから。


何年か前にお世話になっているプロデューサーのご紹介で二井さんと知り合い、以降、

映画の集いなどがある度にお誘いいただいている。そこに集まる方々のお話は、今と

なってはなかなか聞く機会のない昔の映画人たちの話だったり、ビデオにもなってい

ないような珍しい映画の話だったりと、いくら聞いても聞き足りないくらい面白い。

年齢層は高めだけど、皆さん目をキラキラさせながら話をされる。オードリー・ヘプ

バーン総選挙的な事をした際には、発言者にマイクを回しながらのスタートだったの

に、いつの間にか我先にと挙手し、「ローマの休日!」とか「シャレード!」とか叫び

始める。マイクはどこに行ったやら。圧倒された私は胸元まで手を挙げ「麗しのサブ

リナに一票」と心の中でつぶやいた。今はコロナで集会を開けず、残念でならない。

早くコロナが落ち着きますように。


こんなそんなで楽しいことずくめ延長線に乗り、厚かましくも名刺用に書き文字をお

願いしてみた。私は二井さんの書き文字が大好きなのだ。すると3日後には、まさか

まさかの「できたよ」とのお返事が。A4サイズの紙に大きく書かれた文字を見ると、

暮らしの手帖のあの文字感が、私の名前と屋号に宿っている! わぁ、嬉しい。日頃

のストレスが吹っ飛ぶ程の幸福感だ。よっしゃ、頑張って映画を作るぞ〜。



3/15よんさんよりコメント
あの書き文字ですか?覚えています!
子供心になんだか良いなあ、と思った事、思いだしました。
スゴイですね!宝物ですね。


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