5/11のしゅちょう
            文は田島薫

(三権分立の危機、について)


安倍政権は黒川東京高等検察庁検事長を次期検事総長を任命したいためかその

勤務延長を国家公務員の勤務延長制度を適用して閣議決定したんだけど、その

制度は検察官には適用されないとされていたものだったので、解釈変更を問わ

れた際、なんの根拠もしめさないまま政府参考人は変更はない、って答弁。

違法性を批判されてるせいか、検察庁法の改正をして後づけ正当化を計ろう、

って安倍政権の目論みらしく、その改正案の中では、次長検事と検事長は定年

延長の上、「内閣が定めた事情で」引き続き定年まで仕事ができる、ってこと

になっている。内閣の都合で検事の人事を自由に管理したいのだ。

三権分立を壊すのはだめだろう、って国民の多くが法案に反対してるんだけど、

ネットで法曹界の者だという人物が、それに逆批判をしてるんで、要旨を。

それによると、検察は司法ではなく行政に属するのだからその批判は当らない

ってことと、検察法を立法で審議するのは間違ったことではない、ってことと、

その法律と黒川氏の次期検事総長人事とは無関係だ、ってことのようなんだけ

ど、どうも、国民の本能的怒りについて、専門家として集団ヒステリーと見て、

善意で水を差したい、ってことが主な理由のように私には感じられた。

自説に沿わせる形にしても確かに綿密な事実を長々と並べたあげく、検察は行

政に属すと言ってもその独立性は司法の機能と繋がるんで準司法的なものだ、

って言ったし、検察法を立法で審議することにしたその後付けの元となる勤務

延長の閣議決定の違法性については触れていないし、黒川氏の勤務延長がそれ

によって先に決ってるわけだし、いくら次期検事総長人事が不確定でも、検察

法改正とそれとは無関係だ、って言いぐさはおかしいのだ。

こういった知識人はもっと国民が何に怒ってるのか、って本質を見るべきだし、

じぶんの知識からのへ理屈で上から目線の演説を楽しむような無駄口はつつし

んでいただいた方が世界平和のためなのだ。

で、余計な道草を食ったんだけど、本題に話を戻すと、今回の件に限らず、じ

ぶんの地位と次の選挙のことしか頭にない保身でモノを言えない忖度仲間に囲

まれた安倍政権の独断暴走は続いてるわけで、憲法改正で緊急事態条項を盛り

込み国民全体を自由に管理できるようにしたい、ってような危ない夢を抱いて

るらしい首相には、今回のコロナ政策の疲れのとこに集中する国民からの批判

をたっぷり受けていただき、是非とも早期引退を願いたいものなのだ。


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