(モザンビークへの農業支援、について)
JICA(2003年に設立された外務省所管の独立行政法人国際協力機構)がモザンビーク
政府との間で交わした農業支援事業が小規模農家の土地収奪につながってる、と訴え
て当国ナンプラ州の農業団体代表が来日し支援中止を求め、支援してくれるならモザ
ンビーク政府にじゃなく小さな農家に直接やってほしい、と。それをテレビで私は見
たんだけど、その訴えに対しJICA担当者は、支援を求めてる農家もいっぱいいるんで、
その訴えを聞いても事業はそのまま進めるつもりだ、って発言した。
それに対し、農業団体代表はあきれたように、どこのだれがそれを求めてるんだ、っ
てカメラにこぼし、外務省などにもそれを訴えて行くつもりのようだった。
彼によると、現地では小さな農家の土地が収用され、ブルドーザで整地されては輸出
用の大豆農場に変えられてるんだそうで、彼は、自分たちは従来のままの自分たちの
農業を続けたいのだ、と。
紛争が続いた後も、貧困やエイズなどの問題を抱えた国を豊かにする目的での経済支
援、て聞けばそれはよいことだろう、ってだれもが感じるだろし、JICAもそれを信じ
ての言動や行動なんだろうとは思うんだけど、なんでも、その国の政府と話がつけば
それで終わり、って考え方は無責任な丸投げ発想、ってもんで、こっから先はそっち
の責任ですからこっちはタッチしません、ってようなやり方は考えてみれば、わが国
のODAでも他国からの批判を集めた伝統的手法なのかもしれない。
けっきょく、それに係わるわが国の機械メーカーと組んで、それぞれの利益を上げる、
ってことが本当の目的なんじゃないのか、って邪推されてもしかたないことになりが
ちで、経済支援の大型機械を送り込んだ後、それが使われないまま大量放置されてた、
って話も今はどうなのか知らないんだけど昔よく聞いたことがある。
農業支援は、究極にはその国の経済支援になることは事実なのかもしれないんだけど、
まず、そこでの第一の支援対象は農民そのものであるべきなのに、その当人が問題提
起して訴えてることに耳を貸さない、って言うのは、支援してやるんだから、ってよ
うな傲慢さも感じさせる悪印象つきの、言語道断モノ、だろう。
当国政府を尊重することは当然だとしても、その自分たちがやろうとしてる支援、っ
てものが具体的にどういう形になり、たとえば当の農民たちがどう恩恵を受けること
ができるのか、その支援によって将来もその国の農業環境はその農民や国民全体にと
って本当によいものになるだろうか、ってぐらいは、支援前にきちんと確認したり検
討したりする必要があるはずなのだから。 |