7/22のしゅちょう
            文は田島薫

(緊急事態法の危険性、について)


野党や有識者の多くが、近い将来に向けて増大する安倍自民党政権の危険性につい

て盛んに指摘してるんだけれど、それの一方、産業界の利権と繋がった御用学者や、

どこでそうなったのか不可解な小児的で狂信的な愛国思想に染まったような評論家

たちも多くいて、それを無邪気に信じてしまう国民もけっこう多いようで、今回の

参議院選挙でも相変わらず自民党が多くの票を集めた。

もっとも、食べることに不自由もなくそこそこ平和な日常生活を送ってる一般国民

に、今の政権は戦争に向かわせるような危険がある、って言ってもピンと来ないの

は、例えば、事故を起こしたり巻き込まれたりするまで、世間に交通事故はいつも

どっかで起きてるのは知ってるけど、自分は運転に自信があるし少なくとも事故の

加害者になるはずはない、って信じてるようなことと似てるかもしれない。

物余りでもう経済成長を望めるような時代ではないので、旧態然で危険な原発など

は廃棄して自然エネルギーに全力を注ぐ政策こそが未来の豊かさのためであると、

先進欧米諸国が選択してる中、相変わらず、なんとかのひとつ憶えのような安倍政

権は、軍事産業にも歯止めをはずし経済成長だけ重視した政策をし続け、失業率を

下げるために非正規雇用を増大させ、所得の2極化をさらに進め貧富の差が広がり、

時給1000円にも満たない最低賃金で働いてても、経済成長でそのうちもっと賃金を

上げる、って言う安倍政権の言葉を信じてしまう人々も多くいるのかも。

選挙演説で安倍首相はあまり表面に出して来なかった改憲について今回ははっきり

発言したらしいんだけど、憲法に違反する自衛隊を合法化することは当然だろう、

ってだけ言ってるんで、つい、そりゃそうだ、って思ってしまう庶民がいても当然

だろうけど、これを否定するには今の日本国憲法を作った人々の世界平和作りへの

志しを理解しなければならないんで、まず、世界で現に起きてる戦争に、わが国は

どうかかわって行くのがいいか、って判断が必要なのだ。

戦争は悪い考えの国が起こし、それから国を守るためには軍備を整える必要がある、

って旧態然的愛国主義者たちが言えば、それはそうかも、って思ったり、日本国憲

法は米国に押し付けられたもんだから、独立国のわが国が作り直すのが当然だ、っ

て言われれば、そりゃそうかも、って思う人もいるかもしれないけど、実は全部ま

やかしであって、最強の軍備をして他国を挑発してて中東諸国から見たらいつも悪

い国は安倍政権の親分米国の方なんだし、日本国憲法は押し付けられたどころか、

将来の世界平和実現のために理想をかかげた日米の良心的識者たちの合作なのだ。

それに反して、世界に唯一の憲法をもって独自の平和外交のリーダーになれる日本

の持つ最大かつ最良のカードであるはずの平和憲法を無力に変え、自衛隊を米軍の

軍事行動に参加させることにより、戦闘に巻き込まれる可能性を高め、それと同時

にかつてナチスのヒトラーがやったと同じような理由をつけられ緊急事態法でも採

決されたら、安倍独裁政権が実現してしまうのだから、いくら安倍首相自身が善意

を信じてても独裁は危険だと歴史が言ってるわけで、われわれは、手後れになる前

に常に自民党議員たちの忖度体質を監視し質問メールなどを続けるのがいいのだ。


戻る