1/15のしゅちょう
            文は田島薫

(安倍自民党政権の傲慢、について


長期政権になった安倍自民党は、現在のわが国の経済活動が東京オリンピックを前に

一応活況そうなんで経済界からの政策の支持も得てるような自信を感じてるのかもし

れないんだけど、赤字国債を乱発して、今後人口が減って行く現状の中どんどん造ら

れる巨大ビル工事などの容認や支援、核廃棄物の処理計画もないままの原発再稼動や

他国への原発売り込み、といった政策には今後の不安もあるのだ。

そういった問題を抱えた中、対外的には米国との軍事同盟強化に励んで、中国、韓国、

ロシアその他の国に対して、どうも上から目線の政策や発言が多いんじゃないのか。

他国との外交には強い態度も必要だ、ってことは私にもわかるんだけど、最低限、相

手国への礼儀を大切にすべきじゃないか、って感じるのだ。

そうは言っても、こちらが優しく出れば相手はどんどん押して勝手な主張をして来る

のだ、って多分反論が返って来ることはわかってるんだけど、だからこそ、双方が主

張のしっぱなし合戦で相手の主張は一切聞かない、ってことになればいつまで経って

も拉致が開かないばかりか、どちらかの勝手な感情が切れて危険な状況にもなりかね

ないのが、過去の歴史なのだし。

例えば、戦時の日本企業による韓国人に対する強制徴用に対して賠償を命じた韓国裁

判所の判決に対し、賠償は精一杯済ましたつもりだし日韓請求権協定に同意した韓国

にはもうそれへの請求権はないはず、って日本政府がそれを批判したことに対し、韓

国大統領が、日本はもっと謙虚な方がいい、といった発言をしたところ、さらに、日

本政府はそれに対して怒りを含んだニュアンスで批判した。

国際法に照らせば日本の言い分の方に理がありそうなんだけど、正しいか間違ってる

かの前に、その賠償が生じた原因は日本の加害による、ってことは忘れてはいけない

んであって、もう謝った、とか、弁償した、とか言って、最初からすべてなかったこ

とのように横柄な態度を取っていいわけはないのだ。

謝罪や賠償は、心からの相手への許しのお願いなんであって、いつまで経っても、そ

のことに対しては頭を下げ続ける心は必要なんであって、いつまで謝り続ければいい

のだ、とか、いいかげんそういうことを問題にすることはやめよう、って被害者側が

言うのであればいいのだけど、それがないずっと前に加害者側がそれを言うことは絶

対にあってはいけないのだ。

安倍自民党は、どこで道を誤ったのかそれのタブーを破ってしまってるのだから、い

くら首相が優しそうな表情でお世辞を言ったところで心は届かないばかりか、従軍慰

安婦像に対するコメントなどにも見える節目節目に漏らし続ける政権メンバーの本音

を聞いた相手からは、当然許しはもらえないだろう。

自民党一般が反自民党からの自虐的な歴史認識を批判するのはいいんだけど、自国に

都合のいい部分だけ取り出して傲慢になっちゃったら、いたずらに他国からの敵意を

誘うだけなのだから、もっと謙虚に、賠償の問題だったら、それについては国際ルー

ルでは済んでいる、ってことになるんで、ひとつよろしくお願いできないでしょうか、

ってぐらいの表現を日本政府は心掛けるべきだろう。


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