4/17のしゅちょう 文は田島薫
(あきらめない心について 2)
先月、生活上の問題などについてあきらめないでやってく利点のようなことを書いたんだ
けど、今回は人との会話なんかでのそれについて、先日テレビで見た、若者が試みた事の
話がおもしろかったんで少し受け売りをまじえてご紹介。
その若者は他人とのコミュニケーションに自信がなくて、いつもそれに気後れし、簡単な
やりとり以上の会話は避けてたらしいんだけど、それだといつまでも人間関係を深めたり
できないし、自分を成長させるさまたげにもなるだろう、って気づき、1日1個づつ100日
に渡り他人に無茶な会話をしかけて自分を鍛えよう、って考え実行した。
まず第1日目、どっかの受付にいた見ず知らずの強面の大男に、いきなり、10ドル貸して
くれませんか、と声をかけたところ、なぜ?って言われてすぐに逃げ帰っちゃったんだけ
ど、冷静に思い返してみると、相手は完全な拒絶をしたわけでなく、どういう理由があっ
てのことだ?って聞いてくれてたことに気づいた、と。人は意外に話を続けてもいい、っ
て思ってるのかもしれない、って1日めにして気づいたんだ、って、それで次からは逃げ
ずに会話を続けることにした、と。
ある日は、小さなピザ屋に入っていって店の主人に、店先で通る人にこんにちは、ってあ
いさつしてていいかどうかたずねたところ、主人は考えこんでたんで、一言、おかしいで
すよね、って言ったところ、心を許して、それを実行することができた、と。
オリンピックの時のある日は、、ドーナツチェーンの受付女性に、ドーナツで5輪のマー
クを作ってくれないか、って言ったところ奥に相談に行き、少し不完全ながらそれらしい
のを作ってくれ、代金を払おうとしたら、受付女性が自分のおごりだ、と言ったと。
他人は自分の話や頼みなどは拒絶するに決まってる、って思ってたのが、その話に共感で
きる部分がありさえすればけっこうきちんと聞いてくれるもののようだ、ってわかったっ
て話のようだった。
例に出てるのはどれも客商売の立場だったからかもしれないし、すべての人がこういった
好意的反応をしてくれはしないだろうけど、予想よりはその確率は高いからあきらめなく
てもいい、ってことなんだろう。
逆に、困ってそうな他人に好意で声をかけた時、うるさがられたり、乱暴な言葉で拒絶さ
れた場合、もし、ほんとうにその他人を助けたい、って気持があるなら、逆切れしたり、
そこですぐに引き下がって声かけたことを悔やむんじゃなくて、もうちょっとだけはがん
ばって、気持を伝えるのがいいのかもしれない。
戻る