4/10のしゅちょう 文は田島薫
(国家の主体性、について)
先日わが国の自民党政権は、国連での核兵器禁止条約交渉に米国と同調して反対し不参加
を表明した。米国を含めた主な核保有国5ヵ国は反対したわけで、わが国も米国の核の傘
に守ってもらってる、って思えばそれに賛成することには矛盾も感じるのはわかるんだけ
ど、それを現状では仕方のないことだ、って結論づけることに意味があるのだろうか。
わが国は世界で唯一の核兵器被爆国であり、武力行使をとりあえず放棄した平和憲法を持
つ世界でも唯一の国になったわけなんだから、その利点を最大限に生かして世界平和に貢
献して行く志しが少しでもあったなら、そんな条約にいちいち米国の顔色を見ずに、堂々
と賛成して行くのがいいはずなのにだ。
現状での矛盾を指摘する者も多いだろうけど、核保有が現状必要悪、という風にしか考え
てない保有国らにも現状を打破して行くきっかけを模索している者たちも多くいるはずな
のだし、今、声高く理想を掲げて影響力を広げられる国はわが国しかないのだから。
それを、ただ米国の意のままに後ろ姿をくっついて行くポチのままじゃ、安倍政権が盛ん
に求めてるらしい世界からの敬意を得ることは何百年経っても無理だろう。
同様のことは、今回のトランプ政権によるシリアのアサド政権の空軍施設への空爆につい
ての、安倍首相の理解コメントにも表れているわけで、北朝鮮や韓国、中国に対する、な
んだかいつも上から目線のコメントに比べ、いつもアンバランス過ぎないのか。
どんな同盟国にだって、その政治的波及が世界にどういう結果をもたらすかの想像力をい
つも働かせて公平な理解と判断をし、部分的理解もいいけど、いっしょに反対意見もきち
んと言えるのが対等な同盟関係というものだろう。
もっとも米国と日本の同盟の現状はもともと対等のもんではない、って言ってる人もいる
わけだから、ずっとポチのまま静かにトランプさんの後ろから状況を見計らってるのがい
い、って安倍自民党政権も思ってるのかもしれないんだけど。
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