2/29のしゅちょう
            文は田島薫

自民党員の思考停止、について


政権与党というものは常に野党から批判を浴びるもんで、戦後70年間もずっとそ

うだたんだけど、断続的でも長い自民党政権の時でも歴代内閣は平和憲法重視の

姿勢は変えてなかったのが、高度経済成長の時代が終わり、オイルショックの不

景気の後のバブル景気とそれの終わり、リストラなどで数字上持ち直した後のリ

ーマンショックからの経済政策、大企業もリストラや下請けコストダウンや非正

規雇用の拡大なんかで数字上の成果を上げることで政権与党と大企業の利害が一

致。国民の所得格差なんかは些末な問題で経済成長が大事、それと米国との安保

拡大で平和憲法も変えた国防も、って安倍政権は大張りきり。

議員にとっても、失業は死活問題なもんだから、選挙の票集めが最も大事なテー

マってことになり、目前の経済成長と勝ち組に入ることが日々の活動目的のよう。

そのためには、少しでも金になる軍事産業も黙認しちゃうし、原子力発電も復活

させるっきゃない、って、で目に見えてる範囲では各都市は新しいビルや道路も

どんどんできてうまく行ってるかのよう。

軍事産業かせぐには、米国の戦争にもある程度協力すんのがいいだろう、って安

倍さんがひとりで考えたわけじゃないだろうけど、米国のそんな産業界とつるん

だ政府の当局から要請され、二つ返事しちゃったのだろう。

とにかく、安倍さんには目の前の景色が全てのようで、真新しいビルのある都心

からはずれた中小企業の過酷な経営状況やそこで働いたり首を切られたりしてる

老若男女が、学費を出せずに進学できなかったり、病身の親の介護しながら働き

続けたりの厳しいどん底生活せざるおえない人々や、空爆で殺されたり難民にさ

れてる人々なんかのことはあんまりよく見えないのだ。

だから、そういった貧しい人々の暮らしを底上げしたり難民にお金援助するため

に経済成長が必要なのだ、って安倍さんは言うんだけど、たいてい金持ちはどん

どん金持ちになるだけのようだし、ほんとうに人の暮らしを豊かにするための経

済、って視点があるのならば、多少貧しくても将来に希望も持てて人々の気持も

盛り上がるはずなのに、その逆の結果を生んだり将来その危険性が増す経済活動

を続けてれば、金をかせいだとしても人の心は働くほどに空しくなるだろう。

処理の方法も見つけられず増える一方の核廃棄物と事故の不安を続ける原発は廃

棄すべきだし、結果的に一般市民も殺してる空爆をする米国の軍事活動に反対こ

そすべきなのだ。それを、軍事協力するし、憲法もそれをやりやすいように、国

民がそんなことにいちいち異議をはさめないように変える、って言ってる安倍さ

んと自己保身のものを考えない党のやりたい放題にさせといていいのかどうか。

参議院選挙で野党が合同して安保法制廃棄をうたう時、自民党は、そんなことよ

り大事なのは国民の暮らしをよくする経済政策だ、などと多分言うはずなんだけ

ど、これは国民をだますための口上と見るのが国民の身のためなのだ。




戻る