10/3のしゅちょう 文は田島薫
(安倍首相の演説、について)
1週間前のことだけど、安倍首相が所信表明演説した時、東シナ海、南シナ海の例を出し
領土問題は国際法に基づき平和的外交的に解決すべき、と婉曲に中国などを批判。続けて
我が領土は断固として守り抜く決意を誓い、現場の海上保安庁、警察、自衛隊の諸君に心
からの敬意を表わそうではありませんか、って、言ったところ、自民党の議員たちがいっ
せいに立ち上がって拍手した。
邪悪な敵国から日本国民を守るため武器を持って日夜命がけで過酷な任務につく人々への
感謝を、って表現は感動的にも聞こえるんだけど、よく考えたら時代錯誤や現実離れをし
たつくりものの感動物語なのだ。
先日の新聞の読者のひとりからの意見でも、自分が見た病院の職員を見ても、過酷な状況
の中で人の命を守るため懸命に働いてる人々は日本じゅうに大勢いるのに、なぜ、自衛隊
員などばかりにた敬意を示すといったパフォーマンスをするのだ、って。
まったくその通りで、美辞麗句の裏には彼お馴染みの勘違い魂胆が隠れているのだ。
領土問題を国際法に基づき平和的外交的に解決すべきと考えるんだったら、まず、そっち
で全力のアピールやパフォーマンスすべきであって、ことさら、武力部隊の必要性や今後
さらにそれを拡大して行こう、って態度や表現は演説の内容と全く逆行するものなのだ。
その方向性を感じてるはずの自民党議員たちはロボットのように首相に迎合する統一行動
を取った。これを見た野党議員はまるで北朝鮮のようだ、って言ったんだけど、こっちの
見方の方が直感的に的を射てるんであって、自分の後進性や時代錯誤に気づいてないとこ
ろは、安倍首相、北朝鮮とほとんど違いはないのだ。
安倍首相、国連での演説じゃ、どの国よりも率先して、核実験した北朝鮮に制裁を、って、
なんだか張り切った様子で主張してるし。
政権政党なら首相も議員一同も、現実をよく見て、公平な見方で他国の立場もきちんと考
慮し、それに敬意も示す字づら通りの平和的外交的政治に徹してもらいたいものだ。
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