2/23のしゅちょう
            文は田島薫

(戦争をなくす方法について 5)


景気回復し、平和貢献でも尊敬される日本にする、って安倍政権は張り切ってるわけで、

その成果が出てきてるって言ってるようなんだけど、それはどこの国の話なんだい?って

思ってる国民は沢山いるのに、安倍首相にはそれを全く知らないようなのだ。

もっとも、国民の方だって、懲りずに安倍首相支持者が半分もいるわけだから、同じよう

に経済的貧困感の中でギリギリ頑張ってる人が多くいるのを知らなかったり、自分がそう

なのにそれに気づかずに深夜まで働き詰めしながら、そのうちよくなるんだろう、って安

倍首相を信じてる国民もけっこういるのかもしれない。

世界資本に土地を侵食されたり、貧困から砂漠化した国土や、内紛で破壊されつくされた

国土で食べる物にも困るような生活してる国の人々に比べれば、日本は、たとえ安倍首相

の経済政策が失敗したとしてもそんなことにはならないだろう、って安心がだれにもある

もんで、大半の国民は呑気にしてるのかもしれない。

ところが、その安心は戦争がない、って前提の上でのことなんであって、どこであろうと、

万が一、戦争が起きたら、その国民だれの身にも豊かな生活どころじゃない数十年前の戦

争中と同じような、食料難や命の危機が迫る可能性があるのだ。

経済の発達によって、衣食住が豊かになったことは事実だけど、国民の幸福のためには経

済成長がすべてだ、って言ってると同じ安倍政権はそのために、大事なものをいくつもと

りこぼしているのだ。

大雑把なこと言えば、世界はかつて貧しかったかもしれないけれど、侵略者が戦争をしか

けるまでは各地の民族はその風土に沿ったやり方で平和に自立生活をしてたはずであって、

経済発展や物質文明によってより平和になったかどうかはわからないのだ。

だから、平和にとって経済発展が絶対価値であるんではなくて、人が人を受け入れるとか、

協力し合う、とか、物を分け合う、とか言ったことの方が大事だったのだ。

ところが、今の世界はどうだ。特に欧米諸国は物質的優位を得るために他国を自由に管理

しようとしてきたし、今だって、それが露骨でないだけで、たいてい紛争の裏に欧米資本

の影があったりする。片やそれに反感を持つアラブ過激組織などは、逆に精神的優位を追

求してるように見えるし、その精神的な価値の方に私は共感する気がするんだけど、だか

らといって、それを武力で勝ちとろう、ってことには反対だ。

じゃ、そのアラブ過激組織のテロ活動が悪で、それを非難する欧米が正義か、って言うと、

それはどっちもどっちで、どっちかと言えば欧米の方が悪かもしれないのだ。

だって、先に世界各地を侵略したのは欧米であって、今はそれはしてない、って言うかも

しれないけど、事実上、独断先行で米国はイラクやアフガン攻撃をしたばかりだし、今だ

って侵略じゃない、って言うかもしれないけど「イスラム国」を攻撃してて、それは正統

性を主張する「イスラム国」にとって、侵略そのものに感じるだろう。

安倍首相は米国などの軍事活動の後方支援を、国連決議ぬきで行えるようにしたい、って

公言してるわけで、こういったもろもろの他国組織への敵視態度は、平和実現とは真逆の

危険な方向へ行く政策ばかりなのだから、是非国民の力で方向転換させよう。


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