0/13のしゅちょう
            文は田島薫

(国民総活躍について)


このほど安倍改造内閣が発足して、国民総活躍相、ってなんだか戦時中あったような響

きの大臣が創設された。

国内の老若男女に偏く活動の場を与える、ってような意図らしく、だれにでも公平な雇

用機会や生活活動の場を与えて存在が見捨てられてるような人々をなくす、ってことな

らいいことじゃないか、とも思えるんだけど、安倍政権が行って来た一連の政策と繋げ

て考えてみると、不安な問題を感じざるおえない。

パブリックコメントって、募集した国民の多数意見や、意見を聞くため招いた憲法学者

たち全員の反対意見などを完全無視し、結果憲法まで読替えて強行採決した新安保法制

や、その前にもなし崩しのように言い訳つけて武器輸出禁止原則の解禁や、公平な第三

者チェック機関も創らず国民に政府などの任意の自由判断で情報をいくらでも隠すこと

ができる特定秘密保護法の採決。

集団的自衛権で空爆持続中の米軍の後方支援ってことで中東などに自衛隊が行くことに

なれば、完全にISなどに宣戦布告したと同様なわけで、いつでもどこでも日本人はテロ

の対象になることが確定するわけで。

われわれがそんなことを言ってみたとしたら、安倍政権は、そんな心配はない、米軍の

空爆などは国際世論や準国連決議的な各国の意志統一によって、国際ルールを破る組織

に対してだけ行うわけで、ヨーロッパなどの他国がやってることと同等かそれよりも平

和的活動に限られてるわけだし、万一の軍事活動の前には議決もある、ってようなこと

を言うんだろう。

ところが、軍隊を持ってその軍事ルールなどを規定してやってるヨーロッパ諸国に比べ

軍事活動は基本的にしない、するのは自衛の時だけ、って言ってる日本は安全かと言う

と逆に危険も出てくるのだ。

それは、わが国は軍事活動はしない、ってつもりでいるところに、攻撃される可能性が

あるわけだから、心の準備もルールも曖昧なとこへパニくった首相やら自衛隊司令官が

過剰反応してしまう、ってようなことはいくらでも起き勝ちなのだ。

一旦戦闘が始まれば、議会は後まわしになる、ってことは満州事変なんかでもわが国は

体験済みなんだし、そうなったら、徐々にエスカレートした状況の中で国民総活躍させ

られる、って悪夢は再現させたくないもんだ。




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