9/29のしゅちょう
            文は田島薫

(個人の危機管理について


先日の土曜日の正午直前、木曽の御嶽山が噴火して、登山客30人余りが心肺停止に

なっていて、再噴火の可能性も否定できない中、数百人の救助隊によってそれの救

出活動が連日行われていてまだ終了していない。

天災、人災はいつどこでだれの身に起るか分からない、明日はわが身だ、ってこと

はだれでも感じてることなんだろうけど、とりあえず自分に起る可能性はうんと低

い、ってだれでも考えてるんじゃないか、ってふしもある。

しかし、今回、被災した人たちだって、東日本大震災や、先日の大島や広島の土石

流被害者に同情してたはずなのだ。

なんでこんなことになるのか、って言えば、まさに地震や噴火の自然災害の予知が

今の科学の力ではきっちりとできないから、ってことが言えるんで、学者たちも事

後にそう言ってるんだけど、ただ、この数週間余りの間に、 火山性地震が続いてた、

って事実もあり、それをホームページなどで公表し、少しの注意は求めてても、火

口近くへ行くことを止めるように、といったとこまでの警告はなかったらしい。そ

の理由は、火山性地震が続いていても必ず噴火するとは言い切れないし、その地震

も少しづつ治まってきてるように見えたから、だと言う。

じゃ、その学者の家族がそろって、その時期に御嶽山へピクニックへ出かけるか?

って聞いたら、どう答えるかはわからない。結果論になっちゃう、って思われるか

もしれないけど、事前でも火山性地震が続いてる、って知ってたら私なら止めとく。

噴火するかどうかわからない、って言っても、火山性地震がない時にくらべれば、

その可能性は大きいはずだから。

多分そういった小さな火山性地震が続くようなことはよくあることなのかもしれな

く、そのたびに入山禁止をやってると切りがない、ってことで、山、ってものは、

噴火以外でも数々の危険があるものだ、ってことはだれでも認識してるはずだから、

後は自己責任で、ってことなのだろう。

ところが、昨今のわが国はそういった警告や規制について、海や、川なんかでは、

過剰なぐらい行われていて、昔は子供たちが普通に泳いでいた川に今はだれも泳い

でない、って場所ばかり、って現実を考えると、そういった普通の自然の法則を学

べる機会こそ、規制を緩め、経験の豊富な指導者が順次子供を訓練させるのがいい

のであって、逆に、いつ起るかわからない噴火のようなものには、少しの徴候でも

より厳しい警告や規制をすべきなんじゃないのか。

とにかく、公がやってくれてる片寄ったおせっかいに慣れたわれわれ国民は公が、

それほど危険じゃない、って言ってれば大丈夫って思い込む傾向があるようだけど、

けっきょくは、最後まで責任持ってはくれないものだ、って考え、警告はよく理解

しつつ、常に自分の頭でチェック確認、自己責任で考えるのがいいのだ。

※9/30、地殻変動を火山性地震に訂正しました。




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