11/17のしゅちょう
            文は田島薫

(世界の不均衡ついて


きょうの新聞見ると、イスラム国のメンバーがまた米国人の処刑をネット公開した

らしい。この米国人はシリアからの難民支援活動をしてた人物らしいから、決して

米国のイスラム国空爆に反対こそすれ加担や支持をしてたはずはないんだけど、イ

スラム国メンバーは米国に抵抗するデモンストレーションの目的のために、そうい

った個人的な志や善意、ってものは無視することにしたんだろう。

この行動は、イスラム国に対する世界世論の評価を下げるだけだろうに、あえてそ

れをする、ってことは、米国の空爆によるイスラム国の被害が甚大で、なにがなん

でも仇を取りたい、とか恐怖感を与えてなんでもいいから空爆を止めたい、ってい

った最大好意的に見たら、苦渋の選択だったのかも。

もしくは、そういった小さな善意などなんの意味もないほど、彼が属す国のやるこ

とに個人個人が責任があるのだ、って言いたいのかもしれない。

何しろイスラム国の連中はみんな、理想国の実現に命を捧げてるのだから、われわ

れが安全な場所でぬくぬくと平和な生活を楽しみながら、それはよくないことだと

かなんとか言ってても、その重さは大分違う。

だって、海外資本とそれとつるんだ連中のために自分や自分たちに属す仲間や家族

がいつ果てるともない不遇な生活を強いられたり殺されたりしてると感じたら、そ

の敵を恨む心が生まれて不思議はないのだから。

だからといって、自分たちの理想実現の邪魔になるというだけの理由で罪のない少

数民族を殺したりすることまでが許されるわけはないのだけど、大声で批判する権

利は、独断先行でイラク攻撃したり、パレスチナの民衆を殺してるイスラエルに制

裁を下せない米国やそれを支持するような安倍政権日本の国民にもないのだ。

イスラム国のメンバーに首を切り落されるのが、日本国民のわれわれのだれであっ

ても同じだ、って彼らに評価を下されるかもしれない危険な位置に今、日本の自民

党は移行しようとしてるのだ。

自分たちと関係ない海外に抑圧された貧しい人々がいてそれを解放しようとする人

々がイスラム国、って見方もできるのが現実で、それが武力でそれをなしとげよう

としていることが問題で、それに対してまた武力で対抗しようとしている米国を中

心にした動きが大問題なのだ。

虐殺のスパイラルから抜けるため、馬鹿げた殺人機器など捨てて、この最先端IT時

代にふさわしいような、もっと有効な平和解決路線を本気で追求するような政治を

われわれ国民は求めることにして、この選挙は「自民党以外」へ投票しよう。




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