11/10のしゅちょう
            文は田島薫

(生きる意味ついて


私の友人知人たちは私も含めなんらかの病気持ちじゃない者は皆無、ってような年

になってきて、倒れたり入院の経験がある者も稀じゃないし、それでも今はなんと

かみんな元気そうにしてる者ばかりなんだけど、年令が近い知人、有名人などにも

ぼつぼつふつうに死ぬ者も出てきてて、それは、通院中だったとかに関係なく、元

気だと思ってたのが突然に死ぬ可能性もあるわけで全然他人事じゃないのだ。

それでも私の場合、若い頃にくらべると、死ぬ恐怖感みたいなもんはあまりなくて、

死ぬ時は死ぬんでかまわないんじゃないか、って思える。もっとも、実際にそうい

った状況になったら態度が違ってくるかもしれないけど。とにかく今そう思えるの

は仏教の話や哲学入門的な本がけっこう好きだったりしてることが関係してるのか

もしれない。少し洗脳されちゃってるせいかも。

例えば、池田晶子、って美人哲学者は、私が新刊愛読中の数年前、現役30代で亡く

なったんだけど、それを自然に受け止められたのは、彼女が以前から自分の死につ

いて問題視せず、人が生きる意味について語ってるのに共感できてたせいだ。

じゃ、それはどういう意味なんだ、って言うと、簡単に言えば、自分が宇宙の一部

だって悟る、ってことだ、って私は受け取った。

それがわかれば人生の長さは問題ではないんだ、と。

それでも、生きられるんなら短いよりできるだけ長く生きた方がいいんで、できる

だけ食生活などに気をつければその可能性は増すわけで、一度病人の烙印を押され

ても健康的な生活をちゃんとやってる者の方が、自分の健康を妄信して乱暴な生活

してる者より長生きができるはずなのだ。

しかし、いずれにしても人間は必ず最後に死ぬわけだからだれでもその覚悟の持ち

方で人生の感じ方が違ってくるはずだろう。

先日、新聞の出版広告欄見てたら(私はこれを見てタイトルや解説から内容を想像

するのが好きで)、「生きる意味〜」って本の広告が出てて、なかなかその案内文

がおもしろかったんで、一部ご紹介。

どんな人でも「生死の一大事」を解決すれば本当の幸せになれる。

衝撃の研究報告「年収700万円を超えると幸福度が下がっていく」

なぜ、お金、名誉、地位、財産では、幸せになれないのか

1.どこまで求めても、キリがない

2.何を手に入れても、喜びは続かない

3.死んでいく時には、総崩れになる

生きる意味についてよくある七つの間違い

「生きる目的が分からない人」よりも「間違った目的を信じ込んだ人」の方が、幸

せから遠ざかってしまう。

間違い1、生きるために生きる、2、成長するために生きる、3、他の誰かのために

生きる、4、愛のために生きる、5、自己実現のために生きる、6、生きたあかしを

残すために生きる、7、生きること自体が大事、これらが間違い、だって。

納得できそうじゃない話に見えるんだけど、死ぬ時に、それらについて何が見える

か、がキーポイントのようだ。




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