7/22のしゅちょう 文は田島薫
(あなたまかせの人々について)
参院選があって大方の予想通り自民党が圧勝した。そこそこ安定した生活をしてる中高年
だったら、民主党がこけたら、とりあえず自民党でしょうがないか、特に自分に不利益、
ってこともないようだし、って自民に投票することも棄権することも、私はあんまり感心
はできないけど理屈は通っているだろう。ところが、さっき新聞で何人か棄権した人々の
アンケートの例を見ると、けっこう若い連中が「自分が投票してもなにも変わらないから」
とか「どの政党が政権とっても政治は変わらないから」などと言ってる。
何を言ってるんだろうこの人たちは。
老人に比べ若い連中への福祉政策はどんどん貧困になって行くことがわかってるし、今の
まま所得格差を放置した雇用構造が続けば、結婚できないような若者の貧困層はどんどん
深刻に拡大して行くことは目に見えてるし、原発を許してけば、いつまたどこに福島の悲
劇が起きるかわからないし、憲法改悪して戦争ができる国になれば、いずれ若者は徴兵さ
れ、わけのわからない戦争に行かされる可能性だって増すんだし、きれい事の表現でそれ
らを“やってく”って言ってるのが圧勝した安倍自民党なのに、そんなことは起らないだ
ろう、って呑気なことがなぜ言えるのだ。とにかく、自民支持の利権中高年はとりあえず
自分の利益だけを感じて行動してるのだから、前述の何が起ろうと恐くはないのだ。
本当に政治を変えたい、って思う貧しい若者や奥方などの40%もの棄権者が投票の棄権を
やめて、たとえば、全員が、“例えば”共産党なり社民党なりに投票したら政権は変わり
政治もどんどん変わざるおえないのだ、国民の意識によって政治はすぐに変わるのだ。
もちろんそれを期待した民主党は腰くだけだったかもしれない。でも、少なくとも、原発
の再稼動や憲法改悪の危険は少なかったはず、“底辺”国民の命にかかわるテーマである
はずの政権選択が民主だめなら自民でいっか、って気楽に決めていいはずがないのだ。
自分はどういう政治を望んでいるのか各自が自覚してきちんと投票していく、ってのが国
民の政治意識の基本で、それぬきにしたら全てナンセンスになってしまうのだ。
この国がどうなっても知るか、自分がどうなっても知るか、ってことでよかったらいいん
だけど、悲惨な状況になってから、こんなのやだ、って言っても遅いのだ。
先日、脳性マヒの女性が投票権を主張して勝訴したけど、彼女の意識の高さこそ、人々は
見習ったらいいのだ。
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