2/25のしゅちょう 文は田島薫
(アベノミクスについて)
安倍自民党が景気回復してくれそうだ、ってことで国民からの支持率がけっこう上昇し
てるらしいんだけど、日銀の貸し出し金利をマイナスにしたり市中銀行から日銀が債券
を買ったり公共事業を拡大して市中に貨幣が多く出回るようにして物価上昇させる、っ
ていった政策でうるおうのは建設企業と大手企業の一部と株の一時的投資家だけで、け
っきょくその他の国民は、賃金は上がらず物価だけ上がり、より深刻になった財政赤字
の穴埋めの税金や公共料金値上げが続く公算が大きそうだ。
それが成功するためには、もっと雇用制度などの構造的な改革が積極的に行われるなど
が前提じゃなければ無意味なのだ。
市中に貨幣が行き渡ってよく循環するのが好景気だと言うなら、今職が不安定で金のな
い末端の国民にまでそれが行き渡らなくてはだめなわけで、例えば社会は人間の体で象
徴することもできるんだけど、体のあちこちにある毛細血管にもし充分な血液が行き渡
らなかったらどうだろう、その部分はやがて壊死し、それをほっておけば、その後はそ
の人間は死ぬことになるのだ。
いくら金を流しても、大企業の役員や正社員のところで止まって、契約社員やアルバイ
トなどの非正規社員や下請け企業まで届かなかったら作った商品は売れず、金のない人
々はやっぱり、海外で安い労働力で作られた安い商品しか買えないわけで、景気はよく
なるわけがないのだ。
今一番必要な同一労働同一賃金やワークシェアリングによって、正社員の賃金は下がる
かもしれないけど、それによってその正社員でさえ、現在のいつ倒産や首きりに合うか
わからない不安な雇用状況の中で異常な長時間労働をしている現状から脱出できるのだ。
そういった抜本的政策なしに、連合などの組合も、非正規労働者の待遇改善も訴えてま
す時給800円から1000円にさせました、なんて言って同じ労働で3倍もの格差を解決し
たような勢いのアピールした後、すぐに自分たちの賃金アップが消費向上になる、なん
てばっかり言ってるようでは、いつまでたっても、オランダやスウェーデンのレベルに
行けない、アベが頭についただけの(エコ)ノミクスアニマル、のままなのだ。
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