2/12のしゅちょう             文は田島薫

北朝鮮の核実験について

きょう北朝鮮で地下核実験がされた、ってテレビでニュース速報が流れて、メディアは

人々の恐怖感を煽ってる風なんだけど、これは人工衛星(ミサイル)打ち上げの時書い

てることと趣旨は同じなんだけど、北朝鮮側の立場からすれば実験は必然だし、当然の

権利といったもんだろう。

各国で包括的核実験禁止条約が進められ、米ロシアなどの核保有量は削減されてきてる

ものの北朝鮮に批判的な米国はすでにそれをさんざんやり、核弾頭付きミサイルもまだ

たっぷり保有してて、どこにでも攻撃できる体勢にあり、北朝鮮であれどこであれ米国

の言うことを聞かず、米国によって危険なテロ国家であると判断された場合、米国はま

さか核は使わないにしても(使ったこともあるんだけど)先制攻撃もありうる、って宣

言してるわけだから、北朝鮮政府は是非とも防衛力をつけなくちゃ、って考えてなんら

不思議はないのだ。

米国主導容認する安倍首相なら、多分、米国は戦争を望んでるわけではなく、北朝鮮の

平和的経済発展に協力しようとしてるんだから、核開発などせずに米国の言うこと聞け

ば問題ないのだ、などと言うんだろうけど、米国の考える理想の政治経済体制は、米国

と同じものにならなければいけない、って考えていて、それと違った体制にはいつも批

判的なのだ。もちろん、米国が批判する以上にその資本で世界が侵食されていると考え

るイランなどは米国を批判してるわけだけど。

先日人質事件のあったアルジェリアなどの政府は欧米や日本の資本を受け入れ親善的な

つきあいをしている一方、その国民の多くは生産される富の恩恵が自分たちまで下りて

来ないことに怒ってる構造もあるわけだし、その親善的政府にしたって、米国資本など

の利益を侵害する政策に出たら、イラクなどのようにへ理屈つけて米国に攻撃されちゃ

う、って考えてるかもしれないのだ。

ブッシュのいた共和党のように露骨なそういった軍事行動は、民主党オバマ政権はとら

ないだろうけど、なりゆきでアフガンで軍事活動を続けたように、いくら進歩的でも個

人の力じゃどうにもならないこともあるわけだし。

大事なのは、もし、北朝鮮の核実験が脅威ならそれの何倍も米国やイスラエルなどの核

保有を脅威と感じる国が沢山ある、てことを無視せず、公平な立場で核軍備の世界同時

完全廃棄の実現に米国も日本ももっと必死になるのがいいのだ。




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