11/5のしゅちょう             文は田島薫

山本太郎議員の行動について

選ばれた文化人などが天皇皇后と交流する園遊会で、山本議員が天皇に、福島の現状につ

いて訴える手紙を手渡しした、ってことで、与野党の議員たちから糾弾の意見が出てるよ

うなんだけど、ま、そういう反応はあってもおかしくはないなあ、とは思うものの、なん

だか批判してるそういった議員の本気そうな表情見ると、何がそんなに問題なんだ、そん

なことは取り立てて騒ぐほどのことではないじゃないか、って感じるんだけど。

どうも、そのいけない理由、ってもんは、神聖な園遊会を政治利用してる、ってことのよ

うなんだけど、人々の交流には、政治や経済や学問や芸術、あらゆるジャンルのことが表

現されるのが一般のことのわけで、喧嘩の元になるから政治の話しはお互いに避けあうと

いった暗黙のルールがある酒の席もあるようなんだけど、それはその場所場所の人々の傾

向と対策といったことで、それが酒の入らないどんな場所でもタブーだったら、世界平和

のための外交、ってものは成り立たなくなるわけで、意見の対立で喧嘩が起きるといった

可能性のない園遊会という場所で天皇に政治的感想を述べることがいけない理由がないな

ら、拡声器で参加者全員にアジ演説をするわけでもなく、そっと、手紙を手渡しするのが、

いけない理由はないはずだろう。

天皇に福島の現況を伝えることが政治的にどういう効果があるのかは疑問なんだけど、天

皇に敬意を感じてるからこそ、是非伝えたい事柄がある、って山本議員の気持ちは純粋な

ものだろう。

国民の代表である議員は国民全体の利益のためによいことをするのが使命なわけで、山本

議員がしたことがそれに反するとしたら、それは何なんだ、ってことだ。

園遊会でそういった行動の前例がない、ってことが、まず、批判議員の頭に昇り、これは

天皇に失礼な行為では、となり、政治的な効果をねらってるんなら天皇の政治利用だ、っ

て理屈に落ち着いたのかもしれない。

封建社会の時代であれば、理屈もなしに、いけないことで断罪、ってことになったんだろ

うけど、時代は変わって来て、天皇自身も直接国民と話しをすることを希望してる現代な

のだし、一言で済まない話を手紙にして渡された天皇が困る理由もないだろう。読みたけ

れば読むし、そうでなければ捨ておけばいいのだ。

ひょっとして、嫉妬なのか、ずるい、と、そう言うことが許されるんなら自分だって色々

天皇に手紙書いて読んでもらいたいところだ、って、そんなことはまずないだろうけど、

もし万一、多くの議員、文化人がそう思うならそうしたらどうなのだ。園遊会で天皇の側

近が山のような手紙を持って帰るようなことがあったって、天皇は嘆かないんじゃないか

と思うんだけど。

そうだとすれば、山本議員の行為は今までだれも思いつかなかったコロンブスの卵、って

ことで賞賛されていいぐらいのものなのだ。

だいたい、自分の頭でモノを考える力のない者に限ってこういった行為に怒るのだ。




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