10/28のしゅちょう             文は田島薫

食品偽装について

大阪のホテルの高級な(値段の)レストランが、何年もの間、料理メニューに表示されて

る料理の材料より安い材料使ってた、ってことがバレて社長が会見したんだけど、現場が

よくわかんないで間違えてた、とかなんとか言い訳してたのが見苦しかったんだけど、嘘

ついて不当な利益上げてたことはサギ行為に違いないにしても、有毒な屑原料に色付けな

んかしてだます食品偽装に比べれば罪は少なそうだ。

インタビューされた客の方も、信じられない、もう、二度とこのレストランには来ない、

とかなんとか言って怒ってるそぶりなんだけど、考えてみりゃ、食べる客の方は高級材料

で作られてる、って信じて本来の価格じゃ食べられない安めの価格で美味しく食べて、安

くて美味しかったからまた食べに来ちゃおう、なんて言い合ってたはずなんだから、体に

だって毒なものはないんだし、実害はないのだ。

だいたい戦後の経済成長で急に豊かになった日本人のほとんどは、西洋高級料理なんて元

々食った経験ないし、味なんかわかるはずはないのだ。

だって、数十年前はみんなして芋のツルやかぼちゃの皮の煮たのなんかを食ってたのだ。

そこへ持ってきてちょっと金があるようになると、気どっちゃって、どっか高級なお店で

美味しいものでもいただきましょう、なんて言い合っちゃって、美味しいものなんかほん

とはだれもわかっちゃいないのに、わかるのは、きちんと体を使って働いた後、腹ぺこん

なって食べるそこらへんにあるもん、だけなのだ、言ってしまえば。

金だけ持ってるそんな客たちを年中相手にしてると、この材料である必要はないな、こっ

ちのだって十分うまいし、第一安い、彼らには違いがわかるはずはない、ってことになる

と、ちょっと都合で今回だけ材料代えました、ってことで、てな発想が出てくるのは必然

かもしれない。もちろんサギはサギだけど。事実を知るまでは実害がない犯罪。

それにくらべ、法律に沿ってるから大丈夫、って食品の方が私は心配だ。

例えば、例外をのぞいて国内販売のほとんどのハム・畜肉ソーセージやベーコンには、ほ

ら、おいしそうな色してるでしょ、って見せかける有毒な発色剤:硝酸ナトリウムが使わ

れてる、ってような。




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