4/2の日記          文は田島薫

ママチャリで山里の春

病院じゃ絶望的な見立てされてたおふくろも民間薬(栄養食品)のおかげでか、ふつう

に元気になってきてひとりでも大丈夫そうなんだけど、家人と私は、念のためにもう少

し茨城にいることにして、きのうの午前中はわれわれの常食である魚や大根などを仕入

れに5キロぐらい離れたスーパーへママチャリの荷台に空ダンボール箱つみ、キャップ

にサングラスかけて出かけた、かっくい〜(か?)。

前日の風雨と変わって、よく晴れてあたたかい、のどかな田舎道をのんびりサイクリン

グ。いつもより早く出たんで、田んぼの中の中くらいの幅のアスファルトの道をぬけ、

ちょっと小高い丘の集落を右に巻いて行くいつものコースをやめ左の農道の方から行っ

てみた。斜面に梅が沢山咲いてる。今年は桜が少し遅れてて、梅は今が盛りのようだ。

時間が止まったように、ママチャリの私以外に歩いてる人も動くものもいないようなん

だけど、そよ風が吹いて、草木がわずかに揺れ、遠くで小鳥の声が聞こえる。畑や民家

の並ぶ細い道をくねって、上り、わずかに下り、やがていつも通ってた中くらいのアス

ファルトに合流。カーブしながらなだらかな坂を下り、またなだらかに森のわきを上る。

やがて、最近完成した広いアスファルトにぶつかるとそこを左折。そこの鋪道スペース

を快適にサイクリング。両わきは畑か林、向こうには筑波山も見える。車はけっこう行

き来してるんだけど、自転車や歩行者にはほとんど遇わず、自転車乗ってるのはこのあ

たりじゃ私だけか〜?でも、自然の景色と空気と香りをひとりじめしてるぜいたくさ。

なんで車なんかに乗ってんのかなみんなは、って思うのも私だけのようだ。しばらく新

品道路を行ってだれもいない信号で右折、またしばらく行き旧道との交差点を抜けると、

向こうに大きく視界が開け、右手に筑波山の迫る長い鋪道の下り坂を一気に走り下りる。

だれも歩いてないからブレーキの必要はない。や〜、気持ちいいね〜、で、荷物をいっ

ぱいつんだ帰りが大変と言えば大変で、体力ない者はかんべんしてくれ、って言うだろ

うけど、そこいくと私は、いいね〜、足腰きたえるいい運動だ、って思うのだ。




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