1/10の日記          文は田島薫

ひととき静かな正月

テレビ見て新聞読んでギター弾いて、ってさいたまにいる時とあまり変わらない休日の

過ごし方してるわけだけど、茨城との違いは、茨城の方はおふくろが四六時中見てるテ

レビドラマの音が基調低音のようにいつも聴こえている、ってことだ。

地元の婦人会長なんかをまかされたり、プールなんかにも通って始終出歩いてたおふく

ろも、80を超えがんをわずらったりしてから少しパワーが落ち、月1〜2ぐらいの病

院通いと、月2回づつあるフォークダンスと童謡とその他の会合への出席と、たまに行

く近所への買い物と、同じく近所の友だちの家へ遊びに行く以外あまり外へ出ない(な

んだ、けっこー出てるじゃねーか)。

きのうは、おふくろ、午前中から地元地域組合の新年会に出かけた。わが家以外のメン

バーはみんなおふくろの子供の世代になってるので、おふくろは最長老というわけで大

事にしてもらえてるようだ。

基調低音のない少し静かな時間を家人と過ごしてると、2時を過ぎて、そろそろ帰って

来るころだろうに、ってころ、体調が十分でないおふくろのことを、同じく体調不十分

な家人が心配し始めて30分ほどした時、メンバーのひとりからバックが騒がしい電話

があり、元気にカラオケやってて、少し遅くなるなるけど心配無用だと言った。

予定時間を1時間ほどオーバーして組合長にエスコートされて帰って来たおふくろは、

酒は飲まないはずなのにごきげんで、カラオケで青い山脈歌わされて好評だったんで、

アカペラでサンタルチアも歌って来た、って。

油もんはだめだっておふくろが持ち帰った天ぷらのパックは、大勢からの追加サービス

があったらしく、ふたパックもあり、合計でえびが7本も入ってて、暖めたそれは家人

と私の晩のおかずになり、大量の大根おろしとビールと一緒においしくいただいた。




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