7/4のしゅちょう             文は田島薫

(自然破壊開発会社について)

大昔の国じゅうが原生林といった時代なら人々の生活環境を整えるための開拓といっ

た工事は必要なものだったのだけど、その域を超えて、今度は観光や利便のためなど、

と言って、自然をどんどん切り開いて行き、それの歯止めがなくなると、観光や利便

の対象であった自然環境そのものにダメージが拡がり生活環境まで悪化してしまった

という矛盾も目立ってきたのが現代の世界なんだろう。で、それへの反省意識もよく

取りざたされ、そういった開発に対して慎重な世の中になってきてる気がしてたのだ

けど、どうも、人が注意してないところでは今でも乱開発は続いてるらしいんで、わ

れわれは常に自分の周囲をよく監視し、不心得業者摘発を行政に訴える努力の必要が

ありそうだ。

土曜の朝日新聞でも北海道大学の立澤さんという人が、鹿児島県の種子島近くの馬毛

島という小さな無人島の自然破壊が進められてることを訴えていた。

この島の陸と海には非情に豊かな生物多様性があり、天然記念物もふくんだ数百種の

動植物が生息し、島全体が鳥獣保護区に指定されていると。

また、9世紀以降種子島家の管理の元で維持されてきたソテツや、「椎ノ木遺跡」や

石器類の出土もあり、第2次大戦後の往時には500人以上の島民が自然と文化を守っ

てきたと。

その島が無人島になったのは、現在大半の土地を所有するタストンエアポート社(

旧馬毛島開発)が「自然を生かした海洋レジャーランド」構想をもちかけたからで、

平和的地域振興のためならと島を離れた人も多かったと。

ところが、この6月21日に日米の外務・防衛担当閣僚会合で、この島を米軍空母艦載

機の発着訓練を前提とした自衛隊施設候補地とすると共同発表された。

すでに島では社が約8キロの島を十字に横切る滑走路の建設工事が始めたと。

こういった目的の開発なら自然との調和を望む開発は無理で、タストンエアポート

社は島民を騙したことになるわけで、民主政府もそれを黙認しちゃいかんだろう。




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