5/11のしゅちょう             文は田島薫

(森光子の若さについて)

89才の森光子が「放浪記」の舞台を2000回やり続けた記念があり、それで一段落で引

退でもするのかな、って思ったら、まだまだ舞台やり続ける意欲まんまんそうだ。

日本人の寿命が伸びた、って言っても80も過ぎればあまり家から出ることもなくなった

り、始終病院のお世話になったりする人が多いんだけど、それでも、いくつになっても

元気いっぱい活動してる老人も多いようだ。

そういった元気な老人に共通してるのが、身体や頭を始終使ってる、ってことのようで、

じゃ、なんでも自分の力でやらなくちゃならなかった昔の人の方が今の人より長生きだ

ったか、って言うと、そうでもないのは、あまり過酷過ぎる労働や、栄養バランスの欠

いた食事では身体が持たない、ってことのようだから、その点では現代人の方が有利な

ようだ。だから、とにかく適度に動く、頭を使う、ってことを楽しく持続させる、って

ことが老人にとっても健康には大事なことなのだろう。

森さんも、舞台演技を同じ演目なのに、いつも進歩させたい、って意識して考え身体を

動かしたり、ふだんから食事のバランスを整え、毎日ヒンズースクワットを何百回と続

けているらしいから、いつもなんだか栄養バランス無視したような豪華な料理を食べた

がったり、近くへ出かけるのにもすぐ車に乗りたがるような現代人だと、森さんのよう

に若々しく年を重ねることはできないで、長生きも膨大な保険料と医療費を使って、病

院や介護施設で、寝たまましなくちゃならないだろうけど、、日頃の心がけさえすれば、

金も使わずにだれでもたいていは森さんのような若さを保ちながら長生きする、といっ

たちょっとハナから無理そうだと考えがちなことでもできるはずなのだ。

ちなみにその一例として、身体の運動量には多少不足があるものの、歯に閑しては、そ

の手入れをこころがけ続けた私の父親は82才の現在全部自分の歯で虫歯は1本もない。




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