8/10のしゅちょう             文は田島薫

(シートベルトのえらさについて)

シートベルトは万が一の事故の場合体の安全を守ってくれる、って言うことはだ

れでも知ってることで、それをわざわざ書いたって、そんなこと知ってるよ、っ

てバカにされるのがオチなんだけど、あえて、先日その威力にびっくりしたもん

で書かせてもらいたい。ま、それを見たのはテレビの衝撃映像といった番組なん

で、ますます、なあんだ、って言われそうなんだけど。


アメリカのハイウェイを警察に追われる乗用車が百数十キロの猛スピードで走っ

て行き、追い抜きをかけたところ対向車線から来た大型重量車両と正面衝突して

しまった。こりゃどうみても運転手は即死だろう、ってみんなが思ってたら、大

破した車の中から無傷の人間が走り出て来たのだ。


20年前に年1万人を超えてた我が国の交通事故死者が今では半減したのは、シ

ートベルトの義務化による、といって過言ではないはず。

それでも、時々、シートーベルトをし忘れたり、警官がいないからとか、高速道

路以外だから、とか、体締められるのがやだから、とか、それをしない例をたま

にみかけるんだけど、例え自分が気をつけてても交通事故はいつでもふいに起こ

る可能性はあるわけだし、死ぬことがなくても重大な後遺症を残す怪我を被って

る人の数はまだまだすごいわけで、シートベルトさえしてれば無傷ですんだのに、

ってことならば、そういう事態になって後悔しないようにしたいもんだろう。


昔、まだシートベルトが義務化してない頃、知人の車の助手席に乗り、それをし

たところ、自分の運転を信用しないのか、って、その知人に冗談めかしながらも

ひきつった笑顔を向けられたことがあったんだけど、そういった馬鹿気た見栄は

やめた方が身のためで、とりあえず命が惜しいなら自動車の生命保険なんかかけ

るよりよっぽどためになるのだ。




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