11/20のしゅちょう
            文は田島薫

戦争を止める方法、について 80


イスラエルからのガザ地区への攻撃でのパレスチナ人の死者が1万2千

人を超えても、イスラエル側のハマスからの攻撃での死者は1千4百人

のまま、ってことは、当初にハマスがイスラエルへ奇襲した時以外は

ずっとイスラエルからのパレスチナ人たちへの一方的虐殺が継続して

て、それが今後も増えて行くだろう、ってことなのだ。

ネタニアフ首相は、攻撃対象は一般がザ地区住民ではなく、ハマスに

対してだ、って言ってるんだけど、ガザ地区で普通に生活してた一般

住民すべてに、受け入れ施設も整ってない南部に避難することを忠告

して、避難しなかった住民はハマスと見なして無差別攻撃する、って

ことで筋が通ってる、って思ってるらしい彼は、重症患者もいる病院

も含めて言ってるようで、電気も水も食料も自力発電したり車を動か

したりする燃料まで遮断してそれができる、って決めつけてる判断は

公正なもんだろうか。

ガザ地区の病院や学校の地下にハマスの中心施設が作られてる、って

主張して無差別攻撃してるんだけど、もし、自国のイスラエル住民が

その立場だった時に、同じような忠告や攻撃をされた時にそれを、理

があることだ、と容認できるだろうか。

当初のハマス側からの奇襲でイスラエル住民が虐殺されたことへの怒

りが復讐心となってハマスだけでなくパレスチナの一般住民も巻きぞ

えななってもかまわない、って思ってるんじゃないか、ってとこは、

かつて、米国での同時多発テロで数千人の米国人が殺された復讐心で

根拠のないえん罪でフセインのイラクへ米軍が攻撃して10万人以上の

イラク人を殺し、数万人の自国の若者も殺したイラク戦争の愚と共通

するところがある。

とにかく感情的に行動するリーダーは、他国も国民もそれを止めなく

ては悲劇の悪循環が始まってしまうのだ。

悪に対する正義の戦い、って風なキャンペーンをかかげて、やってる

戦争は、なかなか止めにくいんだけど、けっきょく、それを継続する

メリットを感じてる軍事産業や石油資本などの支持を受けたり、そう

いった強さの表現が自分の政治的立場に国民の支持を得られると考え

るリーダーが、国土の広げ合いをしてるだけで、そこで失われる国民

の命については、仕方がない、とか、国のための名誉の死だとか、言

ってはそれがどれだけ続こうが自分の安全が守られれば一向に気にし

ないもんで、軍事目的を遂行するまで停戦はありえない、って言った

り、妥協する停戦交渉はありえない、って呑気に言えるのだ。

他国の国々は、こういったリーダーはすでに狂ってる、って認識し、

自国の利益などに惑わされては支持を表明したり腰の引けた意見言っ

て安心するんでなく毅然と攻撃停止への施策をするべきなのだ。




戻る