8/22のしゅちょう 文は田島薫
(戦争を止める方法、について 15)
先週、トルコのエルドアン大統領と国連のグテレス事務総長とウクライナ
のゼレンスキー大統領と3者会談で、再開したウクライナ産穀物の輸出の
継続や、ロシアが占領する原子力発電所に関する議題を話し合った時のエ
ピソードをロイター通信からの話としてさっきラジオのDJが紹介してて、
ゼレンスキー大統領がウクライナ語でなにかの問題についてした返答の通
訳の訳が気に入らなくて、いらだった様子で通訳を制し、直接自分の英語
で、「私はこう言ったのだ、毎日ロシアからの砲撃があるからその問題は
解決できない、スラバウクライナ!」って。通訳は最後の文句だけ英語で
言ったそうだ、「ウクライナに栄光あれ」って。
それがなんの話の返答なのかは想像するしかないのだけど、そこで行われ
てる会談の主目的を考えれば、おおよそ見当が外れることはなさそうで、
プ−チン大統領とも対談して仲裁努力しているエルドアン大統領、ゼレン
スキー大統領に停戦のための妥協を提案したのだろう。
でも、ロシア侵攻前の状況まで占領された地をすべて奪還するまで妥協を
しないで徹底抗戦を主張してるゼレンスキー大統領は、世界が望んでる停
戦実現への提言に耳を貸さないのだ。
プ−チン大統領とも通じているエルドアン大統領がなにかを提案したなら、
解決できない、ってすぐに突き放したりせずに、問題を解決できない理由
が毎日の砲撃なのなら、それを停止してもらうことを条件にしてロシアに
伝えてもらうよう頼むとか、自分の方も反撃を停止することも条件に認め
るとか、少しでも交戦と破壊や殺戮状況からの脱却を試みる努力がいるの
じゃないかと思うのだけど、ゼレンスキー大統領、悪の侵略者と戦う愛国
者の構図にヒロイズムさえ感じているように見える。
毎日砲撃を受けるんだけど、ウクライナ側もロシア兵に向けて砲撃してる
わけだから、殺し合いしてるという立場は同じなのだ。
でも、侵略された側からの反撃は正義の戦い、と信じ切ってるゼレンスキ
ー大統領はおかげで勝利の保証がない戦争を長引かせて、犠牲者を出し続
けてることは確かなのだ。
戦争を止めるにはとりあえず、双方が攻撃を止めることに専念するのがい
いのであって、どちらが正義か、などは後でよく話し合えばいいのだ。
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