ちるさくら…
『散る桜残る桜も散る桜』良寛の辞世といわれているが、諸説あって定かではない。
生まれたから死ぬ。死ぬ根本の原理は生まれたことにある、という禅語のひとつである。
ブッダは施された食事の中毒で入滅した。だんだん衰弱していくブッダに、施しをした
者が詫びるのを聞いて、「生まれた時点で死ぬことが決まっている。生まれたから死ぬ
のだ。なにで死ぬかは関係ない。だから詫びる必要はない」と言ったそうだ。
人は生まれたからには必ず死ぬ。ただ早いか遅いかの違いだけだといわれてもなかなか
達観できない。
クボセンセーもさっさと散ってしまった。日を追って小生の従妹も散ってしまった。歳
も近い二人に共通していることは、過剰な医療を断固として拒否して疾風のごとく逝っ
てしまったということだ。たとい残る桜も散る桜と言われても哀惜の情はのこる。
追記
去年の暮メダカが全滅してしまったので、今年は金魚にすることにした。この記事を書
きあげてから三匹買ってきた。今朝見てみると二匹しか見当たらない。睡蓮鉢のまわり
をさがしてみると昨夜のうちに自らとびだして死んでいた。死に急ぐものと残るもの。
不思議な符合におどろく今日のココ通である。 |