1/4のしゅちょう
            文は田島薫

今年の注意点、について


年頭にあって、今年の予言なり抱負なりを、あちこちで取りざたしてるようなんだけ

ど、だれでもたいていは自分と自分の家族といった身近な人間の幸せ、ってもんをま

ず意識するもんで、とりあえず経済的な安定を保障され人並みかできればそれ以上の

豊かな生活の実現がテーマになるかもしれない。

そういった時、まず、世の中を見回してみると、食料や物が溢れてるし、自分の理想

通りのレベルとはいかないけどとりたてて不自由なことはない、って前提で考え、こ

れが、自分の「頑張り」だけでもうちょと豊かさのレベルも上がるはず、ってように、

言わば一元的に世界を見てるだけだと危険な場合があるのだ。

なぜなら、現在目の前に見えるわが国のこの物に溢れた物質文明は目前の経済成長、

って数字重視の自国及び他国の疎外された人々様々な犠牲の上に立ってるからだ。

例えば、先日政府主導で再可動が始まったその安全性に不安をかかえる原子力発電や

ら、同様に米国との軍事活動に参加することになる新安保法制の可決や敵国を想定し

それに対抗する国向けの武器輸出解禁などで、戦争放棄憲法そのものの放棄。政治家

を縛るのが原則である憲法が、国民の義務を強調するものに改変しようとしてたり、

さらに、マイナンバー制度で国民の一括管理のお膳立てを始めたり、ただでさえ国民

への情報公開が遅れてるとこに持ってきてますます情報を隠蔽して勝手な独裁政治さ

え可能にする特定秘密保護法の制定だってそうだ。

一見経済的に豊かに見える現実の裏にはカツカツで食うのがやっと、って賃金で夜中

までこき使われてる非正規労働者がどんどん増大してたり、安い商品を海外の労働者

が同様に劣悪な条件で働いてたり。

かつて豊かだった農業国などを米国などの巨大資本が目前の札ビラでだまし工業化さ

せて現地の労働者を使い捨てにして、それに怒る現地の勢力が例えばISなどのテロの

発生源だとすれば、その原因を作った悪者はわれわれの側なのに、それを、悪、って

言い切り敵対し、自分の側の正義を強調して軍事活動を進めれば戦争は拡大方向に行

くだろう、それに参加する、と言っているのだ、自分の家族を守ることだけの意識に

なり保身でモノを言えなくなった議員たちと産業界からおだてられて間違った正義感

と使命感にかられたリーダーのいる自民党は。

一見豊かに見えてても、豊かなもんか、って怒ってる層が増えてる上に、原発事故が

起きたら泣き面に蜂どころではないのだし、テロや戦争がわが国まで波及すれば、豊

かどころか70年前の戦中戦後のような戦死や飢餓の心配だってあるのだ。

それが非現実的だ、って思えるなら、現にそれと同じ目にあってる人々が世界にいて、

わが国はそれへの責任がない、って思い込んでる利己主義者、ってことになるのだ。

今年からの目標として、安全そうな仮面の裏に危険をはらんだ保身集団自民党を選挙

で是非とも政治の場から追い出すことこそが全国民のすべきことだろう。




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