8/19の日記          文は田島薫



家人の母親の四十九日

終戦記念日の翌日に控えた法要のために家人と朝から高速バスで長野へ向かった。

利用してたバスは夏休み料金で往復でふたりいつもより4000円高くなり、17日土

曜の帰りの予約も午後の便は満席だってことで午前中にしたし、道路も大幅な渋滞

するかと思ったら大した渋滞もなく、往復共2〜30分ほどの遅れで済んだ。

3時半ごろ家人の両親の家へ着くと家人の兄夫婦が待っていて、家の中のかたづけ

をやっていたので、晩飯の支度を買って出て、車で送るというのを断り、いつもの

ようにふたり徒歩で25分ほどのマーケットへ行きわれわれの常食である魚、豆腐、

納豆、野菜、ビール、ショーチューなどを買い込んで帰り、簡単調理後乾杯。

翌法事当日は午前中、家人の兄貴の車で菩提寺のある信州新町に向かった。寺は予

想を超える大きさの立派な造りの本堂が紅葉の名所といわれる峡谷沿いを蛇行する

道路から見え、そこを通り過ぎ、狭い山道を30分ほど登って行った行き止まりの限

界集落が家人の父親の故郷で深い木々に囲まれた一角に父親が建てた立派な墓があ

った。そこで墓を守って一人暮らししてる家人の高齢の叔母によってすでに草むし

りや掃除がされていたんだけど、叔母とその息子と一緒に墓まで行き、墓石をちょ

っと雑巾で拭いたりしてから下へ戻った。兄貴によると2時からの法事と骨入れ後、

3時ぐらいに少しお浄めの料理を頂くってことになってるらしいんだけど、車で来

るものばかりで飲めないビールとオードブルだけの形だけのもんだ、って言うんで、

昼を食べに行こう、ってことで、寺からさらに戻ったとこにある峡谷沿いの道の駅

で、4人しっかりそばを食った。

法要に、親戚は家人の父方の従兄弟3人が代表して出席。坊さんの方は当初の予定

の住職に葬儀が入り、近所の末寺に行っていた元住職である父親が来て読経した。

お浄め料理の料理屋のマイクロバスで墓まで行き、花と焼香をして戻ると、寺の控

え室にお浄めの料理が並んでて、おいおい、だれが食うんだ、ってでっかい寿司桶

がふたつもある。飲み物はノンアルコールビールがほとんどで、ビール飲めるのは

私だけの模様なのに、こっちとあっちでその栓を抜いちゃったもんで、おいおい、

って言いながら昼間から大瓶2本をひとりじめ、地元の工場誘致失敗や過疎化に寺

の経営不安があるらしい坊さんのグチめいた雑談を聞きながら、時々それにちゃち

ゃを入れたりしながら1時間、一滴も残さずいただいた。

終って両親の家へみんなで戻ると、前日の晩と同じようなメニューで乾杯。




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