11/5の日記          文は田島薫



3連休前日の散歩


先週末の金曜は、ブランチ後、家人といっしょに、事務所引越し以来5年ぶりの江戸川

橋に出かけた。遅蒔きながら、公的保険料の支払いを自動振替に変えよう、と思い立ち

地元の銀行へ行ったら、通帳と同じ支店じゃないと受付けらんない、ってことだったん

で、久々に古巣跡の確認ついで、ってことで行ってみっか、ってことになったのだ。

銀行は空いててそれほど時間もかからず終り、ココアスタジオがあった古い3階建てに

行ってみると、3階の元事務所の部屋にはだれかの表札があった。昔ペントハウス状

(?)だったのに、大家が家を建て替える時に一時住まいのために建てたプレハブがま

だそのままあって、そばの屋上に続く階段を登ると、古い商店街を囲む古い住宅街のた

め高い建物はわずかで、私が出てから近所に新しいビルが1つ2つほど追加された以外

ほとんど変わらない見晴しで、ここでひとり、雲をながめたり、獅子座流星群をながめ

たりした感覚がたった今のことのような気分になった。

商店街はいくつかが新しい店に変わった以外全体にさほど変化はなくて、はずれの、以

前何度か行った居酒屋の開店前のひっそりした入口をながめてから引っ返し、地下鉄入

口そばの江戸川公園の奥にある東屋風ベンチで、そばのコンビニで買ったするめとビー

ル、家人はホットコーヒーで桜の枯れ木並木をながめながら休憩。

護国寺まで歩き、家人主導で老舗の小さな和菓子屋入ってみると、ショーケースは空っ

ぽで、家人が聞くと2時ごろには全部売り切れる、ってことだったんで、私が思わず笑

うと、そこの主人と一緒に片付けしてた女将も笑った。

地下鉄で池袋に戻り、線路沿いの小さなショッピングビルでエレキギタ−弦を3セット

買ったりトイレに入ったりした。

当初のぐるっと山の手線で御徒町まで行ってみてもいいかな、って予定は、けっこう、

気分が満腹気味なんでキャンセルにすることにして、帰るかな、って言ってると、以前

の体調不良から、今や体力満点の家人、まだ帰るには歩き足らないような反応だったん

で、じゃ、もうちょっと歩いて一杯飲んでから帰っかな、ってことで合意。

飲み屋街歩いてると、開店直前らしいでかい魚料理の店の前に人がたくさん並んでるも

んで、うまい店なのかも、って、食い物屋に並ぶことは極力避けてるんだけど、店内に

まだだれもいない、ってことはそんなに待たされるはずがない、そんなに高そうでない

し、ちょっと飲んで出るだけだし、ってことでふたりして列に加わった。やがて入口で

店員がなんかメモボードのようなもんをもって、客に席を教えて入れてる、さて15分ほ

どしてやっとわれわれの前の客まで来たところで、まだ席空いてるのにここまでとか言

われて断られてる。どういうことだと思って店員に聞くと、ほとんど予約の客の席ばか

りで、空いてた席も今埋まった、って。

おいおいなんだいなんだい、って言いながら、うろうろ歩き回ってから、居酒屋巡りの

達人尾形歌人が推薦してた造り酒屋の蔵元が経営する店の小さなテーブルで、イカ焼き、

カキフライ、本日のおすすめの安いぶりの刺身と安いにしんの塩焼きなんかで安い生ビ

ール1杯と安い造り酒を3合弱飲み、家人は梅酒1杯飲んでから帰った。




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