12/6の日記          文は田島薫

原宿ミニシアター

土曜の午後は、原宿のミニシアターへ友人の筒井勝彦監督の映画「愛のえじき」を観に

行った。この作品は人気 AV女優引退後の範田紗々さんの主演映画デビュー作だそうで、

わがココ通尾形歌人もDVの鬼夫役で友情出演し、見事な演技だった。全体に出血シー

ンや奇怪なバケモノなどの過激な表現の中に逆接的に、愛や優しさ、といったテーマを

盛り込もうとする筒井監督自身の脚本による問題作だった。


乗り換えの池袋に予定通り早めに着いたんで、ガットギター弦を買いに外へ出てパルコ

別館7階の楽器屋に入って、4弦を探すと1〜6弦のうち私が欲しいそれだけ売り切れだっ

た。ガット弦は4弦ばかりが切れて私の家でもあるのは1〜3弦ばかり。プロは、1本切れ

たら全とっかえしちゃうんだろうな〜、って思いながら、じゃ、セットを、って見たら、

ラストの1個だけ残ってたんでそれだけ買って出た。商品管理があまいもんだ。これだ

から、わざわざ弦だけ電車乗って買いに来れない、つーのだ。しかし、昔は地元のあち

こちに楽器屋があってどこでも弦なんか買えたもんなんだけど、このごろは地元じゃ、

どこ行っても売ってない、てのはどーゆうことなんだ。


上映20分前ぐらいに原宿に着くと、若者でぎっしりの竹下通りを抜けるのはやめ、迂

回して明治通りに出、見ておいた案内図では代々木方面へ歩いてすぐだと思ってたら、

意外に遠くて上映5分前にやっと着いた。

数十人入りのシアターは第1回目の上映とあって、トークショーなどを目当ての客は後

の回に押し寄せるらしく、まだ半分ほどの入りだったんで、だれも座ってない前から2

番目の席にかけようとすると、すぐ後ろに尾形歌人と共通の友人の彫刻パフォーマーの

小林さんのお姉さんが、若い男子学生を1人連れて、こんにちは、って笑ってた。


小林さんは2本目の「午後の曳航」の方も楽しみにしてる様子だったけど、私の方は家

で家人がはやく帰ってきて、って言って待ってるもんで、1本目だけで帰った。

帰りの竹下通り、まだ5時前なもんで、若者はたっぷり詰まってたんだけど、速歩きで

そぞろ歩く若者たちをすり抜けながら強行突破してやった。若者の目には、あの妙に急

いでる年寄りはなんなんだ、やだね〜あ〜はなりたくないね〜、って思われてた模様。




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