11/5のねこさん 文は田島薫
パネの不安
夕方適当な時間にパネとバットが来ると、家人か私がごはんの容器をふたつ
持って庭の隅の定位置に向かう前からねこさんふたりそっちへ先に歩き出す
ってやり方だったのが、最近は玄関近くの飛び石のあたりに出しても食うよ
うになり、バットなんかは玄関まで来て、むんやニケの残りを食ったりもす
るようになった。先日も、ふたりが来た時、まだ時間が早いと思い、飛び石
の前でスタンバイしてるパネに軽くブラッシングしたりして玄関に戻ると、
バットがそばまで来たんで、いつもならふたり分のごはん飛び石に持って行
くのに、先に玄関前でバットに出したら、パネがちらっとこっちを見てから、
なんだか悲しそうな顔をそむけた。
ごはんまだかな〜、あ、毛をこすってくれてるんだけど、そっちよりごはん
の方がい〜んだけど、きょうはいやにじらすね〜、あれ〜?、こっちにごは
ん持って来ないで、あいつにだけごはんやってるぞ、なんだなんだど〜した
っつーんだ、ぼくにはくれないのか〜?体の小さいあいつにはごはんやって、
体の大きいぼくには今度からごはんやるのやめて、毛をこするだけにして節
約しよ〜ってことなのかな?じゃ、ぼくはも〜、どっかへ行った方がい〜の
かな?じゃ、行くかな、も〜、どっかへ、とかなんとか考えてるうちに、な
〜んだ、こっちにもごはんが来たじゃね〜の、いかったいかった。