8/24のねこさん        文は田島薫

ひさしの上のねこさん


家人の両親がいたアパートの整理のため家人と長野へ金曜に出かけ、帰る日曜の朝、

ローカル線最寄り駅のホームわきのフェンスのすぐ外にある家にきょうはねこさんい

るかな、って屋根の上や家の片隅を探した。いないか、って思ったら、屋根のすぐ下

のひさしの上に灰色のねこさんが寝てるのにやっと気がついた。足を4つ手前に投げ

出して熟睡してる模様、頭は見えない姿勢なもんで、ちょっちょっ、ってしばらく舌

で合図を送ってたら、ちょっと頭が動いて体全体が少し回転、めんどくさそーな顔が

ちょっとだけこっちをながめ、またすぐに目をつぶった。


いやいや、あちー日が続いてたもんでなかなかよく眠れなかったもんだから、この間、

やっと涼しかった時は寝たな〜、雨降って来たのに気がつかないくらいだったから、

で、そん時泥の上だったもんで、寝返り打ってたんだね、気がついたら体じゅうまっ

くろんなってやがんの、体なめたんだけど、気持ち悪くなって途中であきらめたね〜、

ま、少しずつってことで、で、も〜泥の上で寝んのはやめて、雨にもあたらないここ

が一番、ってことになったんだね、いやいや、よく眠れるね〜、しかし、こないだい

っぱい寝たせ〜か、物音ですぐ目さめちゃうね〜、なんだかぼくを呼んでるやつがい

る感じで、ちょっと目開けて見てみっと、ど〜でもよさそ〜なやつだね、ほっとこ〜。


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