7/8のねこさん        文は田島薫

ヒナンブラザーズ


暑い土曜の午後、家人と自転車で食料の買い出しに(一度どっかへ引越ししたはずのマー

ケットがひとつきぐらい前に突然戻って来たんで、またそこへ)行く途中のねこよこちょ

う入口角の家。庭をのぞくと、テラスにはねこさんの姿はない、いないか、って思ったら、

手前にある縁台の下にねこさんふたりいた。奥に黄とら、手前にシック。どちらもじっと

しながら、お、って手あげたわれわれを見てる。


や〜、まいったまいった。いつものよ〜に、広い台の上でのんびり寝転がろ〜、って思っ

たら、そこのあちーこと、おいおい、こんなとこでごろごろしてたら、ぼかー、ねこのス

テーキんなっちゃうんじゃねーの、ステーキんなってもぜんぜんステキじゃねーっての。

あんなに居心地い〜、ってほめてたのに、急にこーゆーことんなっから、世の中わかんな

いもんだ、こりゃ、だめだ、つって、台から下りよー、って思ってた時、とらあにーが来

たもんで、いつもお世話んなってるからここ自由に使ってね、ぼかー下おりっから、つっ

て台の下のこっちの台の下入ってみて、まだそんなにあちくないんで、よかった、ってほ

っとしてたら、ど〜ゆ〜わけか、とらあにーがまたこっち来たもんだで、じゃ、自由に使

ってね、って、外出たら、だみだ、あちすぎて、って、すぐ戻って、こっちのはじっこは

ぼくの場所ってことで、なかよくいっしょに、ってことで、よろしく、ってことに…。


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