10/21のねこさん 文は田島薫
ねこさん集合
先週末、家人と自転車で繁華街へ行って来た帰りの日暮時、家の手前の坂の上の住宅の路
地の端を小さな稲荷神社のとなりの家の前でよく見かける白地にうす茶のぶち模様の毛を
した小さいねこさんがひとりこっちへ歩いて来るのが見えた。そばまで行ってから私は自
転車にまたがったままで、家人の方は自転車のスタンドを立ててから降りてねこさんの手
前でしゃがんで手招きした。ねこさん背中丸めてこっち見てるけど逃げる気配はなく、け
っこう落ち着いている。そのうち、立ち上がってからわれわれから一定の距離を保ったま
まゆっくり歩いてそばの家の車庫へ入る車のために段差をなくす斜めの金属板のわきに丸
まってなんだかじっとしてる、と、今度はまたさっきと同じ方向から同じぐらいの大きさ
の白地に黒のぶち模様ねこさんが歩いて来てそばに座りこんだ。さらに、同じく白っぽい
別のねこさんも歩いて来て座り込み、3人してこっちを見るともなく見てる。
われわれは、よ、とか、おい、とか言いながらも近づきすぎて和をこわさないように、た
だながめてから、じゃ、つってその場を離れた。
やあ、きょうもみんなで遊んだ遊んだ。さあて、ごはんももらって食ったし、いつもの感
じい〜場所でみんなではなしでもすっか、さて、ぼくが先に行って一番い〜場所座っちゃ
うことにするつもりなんだけど、あっちから、通行人が来るね〜、それを、やり過ごして
から、と、あり?立ち止っちゃったぞ。ふたりしてぼくを見てるね〜。何がおもしろいん
だか間抜け顔で笑って立ってるだけ、ってとこ見るとただのヒマ人のよ〜だな、ぼか〜見
せもんじゃないんだから、い〜かげんにあっち行きなさいよ〜、みんなも来始めちゃった
ね〜、ま、そ〜ゆ〜ことで、このヒマ人たちがはやく行っちゃえばい〜のに待ち、ってこ
とで、みんなちょっと待っててよね、てきと〜にそのへんでさ。