8/21ののらねこ 文は田島薫
猛暑のねこさんたち
連休明けの猛暑の朝、事務所までの路地を歩いて行くと、そのまん中できたなくろ
が暑さで少しふらふらしたような感じで地面に鼻をくっつけて何か嗅いでいた。
そばまで行くとやっと気がついて、こっちを不安そうにうかがいながらそばの垣根
の中に入り込んでから、そこにあったバケツに顔を入れそうにして何か考えている
風情なので、水が欲しいのに入ってないんで途方にくれてるのかな、って思って、
こっちも垣根の上からそれをのぞき込んでみたら、ちゃんと水は入っていたから、
この水古くないかな、飲んでも大丈夫かな〜、って迷ってたようだ。
事務所のあるビルの2階ベランダではバットマンが寝てて、声かけると寝返り打っ
たけど、そこから動きたくなくてそのまま寝てるつもりのようで、3階のココア食
堂の皿に食事を盛っても上がって来なかった。
2時すぎに酒屋へ行くついでに路地を見回ったら、小さな庭の家の玄関前のステッ
プの上でにせつーとんが体を長く伸ばし、顔を逆立ちさせて眠っていた。
南側の路地ではうすちゃが駐車場の中へ入って行って、車の下の日陰に入って寝こ
ろんだんだけど、下が砂利だからそんなに涼しくないんじゃないかな、やっぱり南
側のねこは涼しいとこ探すのも行き当たりばったり、のようだ。
戻って来たら2階の涼しいベランダではまだバットマンが寝てて、声かけたら寝返
り打ってそのまま思いきり体を伸ばしたまま眠りに落ちて行ったようだ。
3時過ぎてもココア食堂の皿のエサは減らなかったから、ねこさんたち暑くて食欲
は夜になんないと出てこないのかも知れない。