6/6ののらねこ 文は田島薫
んこかー、っと本格的に夏が始まった今朝は、毛皮のお客さんたちの姿は見えない。
出勤途中の路地に居ついたシロペルシャも日陰でぐったりしてた。
まだそんなに暑くなかった先週末昼前、外でお客さんのうなりごえがするので、出てみると、左手向かいの建物の冷蔵庫の置いてあるベランダの縁にバットマン
がいて、わきのひさしの上に(新人)若とらが向きあっていた。
どーやら、若とらの方がバットマンに文句を言っていたようだ。
その時ベランダのガラス戸が開いて、出て来た奥さんがなにか言って誘導すると、
バットマンは自分から部屋の中に入って行き、若とらがひとり取り残された。
午後になると、クボセンセーがうれしそーに、「2階にねこの、んこ、あるの知ってる?」って騒いでいる。
「第一発見者が片付けるんだからな」って、言って、どれどれ、って見に行って
みると、いつもバットマンがしっこをするドアの真ん前に、こどものこぶし位の
がしてあった。
クボセンセーは片付けをしないまま、ごきげんなステップで階段下りてどっかへ
遊びに行ってしまったので、シャンさんの意見に沿ってそのままにして乾燥を
待つか〜、とも思ったんだけど、私がポリ袋2枚重ねでそれを片付けた。
どうしてこんなことが起こったのか、考えてみた。多分、古い住人であるバットマンに対して、若とらが大きい態度をしたので、
バットマンはいつものしっこによるマーキングを強力にしよう、って考えたか〜?
または逆に若とらの方がいつものバットマンのしっこ場所に嫌がらせしたか、だ
けど、さてどっちなんだろう、んこをしたのはだれだーっ。