4/14のねこさん 文は田島薫
雨の日のパネ
先週の小雨が降り続いてた遅い朝、いつものそんな日のよ
うに、まだブラインドが半開きのベランダの前のガラス戸
の向こうにパネがいて、中をそれとなくうかがってる。
私からそれを伝えられた家人はすぐに床に新聞紙を敷いて
ブラインドと戸を少し開けると、パネはすぐに入って来て、
湿ったからだを見せつけ、家人はボロタオルで拭いてやる
と、パネは気持ちよさそうになんか言った。
いやいや、からだぬれちゃって気持ちわりーぼくがここに
いるんですけど、そのままほっとくんですか、まさか、そ
んないじわるじゃないですよねー、おばさんは、お、開け
てくれたか、よしっ、じゃ、拭いてもらおーか、そ〜そ〜
い〜ねい〜ね、いやいや、じゃ、も〜1回、うんと乾いた
んで拭いてもらお〜か、…え? も〜おわり?