9/30のねこさん 文は田島薫
パネの断念
家人が夕方どっかへ出かけて行くのを見たパネはいつも不安になるらしく、つ
いて行こうとすることが多く、先日も暗くなりかけた時間に家人がねこさんた
ちにごはんを上げてからレンタルDVDを返しに出かけようとすると、寝そべっ
てたパネが立上がってそっちへ行きそうになった。ちょうどブラシを持ってそ
ばにいた私がしっぽをつかんで軽く引張ってみたら、さほど抵抗しないで元の
体勢になったんでブラッシングを続けたんだけど、少し考え込んでるようだし、
いつもより体をかたくさせてるようだった。
ごはん食ってこ〜くつろいでたら、あれ〜、おばさんが出かけちゃうみたいだ
ね〜、これ、やばくね〜?今ごはんもらったばっかりだから今は腹いっぱいだ
けど、これが、あしたんなっておばさんいなかったら、ど〜なるんだ、みんな
腹ぺこんなって、場合によっちゃ死んじゃうかもしんね〜じゃね〜の、やばい、
じゃ、やっぱ、ここはリーダーとして、戻って来いよ〜、って言わなくちゃな
らないね、おしっ、って立上がろ〜とすっと、後ろからしっぽ引張るのがいる
ね〜、あ〜、おばさんじゃない方のがいたんだっけ、こっちもごはん出すこと
できるみたいだから、じゃ、大丈夫か、こっちだけでも、しかし、おばさんか
らごはんもらう方がぼか〜好きなんだよな〜、ごはんさえあればい〜、っても
んでもないんだよね、ぼくらが生きるためには…、なんちゃって。