3/11の日記          文は田島薫



カートボネガットとチューリップとグリムとニールヤング


月曜のココ通更新時、隔週でやってる尾形歌人との歌更新宴会はいつもと同様の理由

によって水曜に延期願いがあったんだけど今回は午後の連絡だった。

家人の年上の友人が隔週で書を習いに来る曜日も今回から水曜に変更になり、ビール

1杯づつで乾杯してから一緒に食う昼食は月曜と同じ野菜炒めに納豆、ってことにな

った。食後雑談してたら、オランダのチューリップバブルの話になりちょうど家人が

借りてたDVDの映画「チューリップ・フィーバー」を一緒に観ることになった。

孤児院から子作り目的の貴族のところに派遣された新婦とメイドの2人が、成りゆき

でメイドと恋人との赤ん坊を貴族のだ、って偽装し、新婦の浮気相手の貧しい画家は

チューリップに投資し、やがてすべての事実がばれるんだけど、って話。ヨ−ロッパ

近世絵画のような美しい画面なんだけど、浮気の一目惚れなどからさっさと始まる愛

欲場面の乱発を見てると、おいおい、ストーリーそればっかりかよ〜?けっきょく動

物の物語と同じもんに見えるね〜、って少し空しいような気分にも。

木曜の午後は図書館にリクエストしてから半年ぶりに借りられたカート・ボネガット

のエッセー「国のない男」を読了。ちょうどブッシュ大統領のイラク攻撃の頃の意見

が満載でその他一連の世相感想も全く私の共感だった。

金曜の午後は携帯のメモリーカードの古い画像が行方不明だ、って家人が言うんでパ

ソコンで開いて見つけてから、とりあえず勝手なフォルダーに整理してやった。

日曜の午後は久々にテレキャスターとベースをアンプにつなぎ、家人とニール・ヤン

グを演奏した後、家人が借りたDVDのもう一本、映画「イン・トゥ・ザ・ウッズ」を

ふたりで観た。グリム童話のいくつかとジャックと豆の木をブレンドして各登場人物

がかかわり合い、結果惨事を招きうんぬん、ってアイデアで盛り上がった原作を映像

化したもんのようだけど、ミュージカル仕立てで眠気を催す表現技術の完成度ばかり

が目につき、こじつけの教訓に納得する親子なんかいるのか疑問だった。

気をとりなおして、もう一度家人のベースと私のテレキャスターでニール・ヤングを

演奏してから機材をかたずけた。


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