12/10の日記          文は田島薫



受難ウィーク


先週の日曜の朝、ビターチョコをかじったら、なにか小さな固いもんがガリッ、って奥

歯にかぶせた金属に小さな穴が開き中の歯の一部も割れたらしいことがわかった。こう

いうことはいつも医者の休みの日に起きる。翌日はココ通の更新日で、夜は尾形歌人も

更新宴会に来る忙しい日なのに歯医者に行かなきゃならないか〜、ってぼやいてる夜、

顔を洗ってると今度は、突然目に痛みが走り、いつまで洗ってもまぶたの中のもんは取

れない。けっきょく痛いまま寝て、翌朝に少し痛みは治まったもののまだ目には異物を

感じたまま歯医者に予約し治療に。ココ通の歌人の更新宴会の方は恒例知人の個展オー

プニング参加のため明日か明後日に延期希望のメールが入った。

火曜の朝、家人の携帯に都内に住む私の妹から電話があり、飼ねこのモンタが前夜から

危篤状態らしく、家人はそっちへ応援に行くことにしたらしくそう説明して、すぐに出

かけて行った。私にも同行を期待してたらしいんだけど、ちょうど、建築設計会社の友

人のホームページについてのちょっとした依頼があり、それをやらなくちゃならないの

と、夜歌人が来る(かも知れない)ので、それを確認してから行けたら行くことに。

午後になると家人から、妹は経営する小さな居酒屋を急に休めないんで、泊まることに

した、って連絡が入ったんで、歌人にメールと電話で、来るのかどうか確認したんだけ

ど、30分経っても連絡とれないんで延期と判断し、行くと電話すると、妹はすでに店へ

行ってて家人ひとりでモンタの世話してる模様。夕食はまだ、って言うんで鍋料理の材

料持って妹のところへ。途中妹の店に寄って一言来たことを伝えてから家へ、夜6時過

ぎに妹の家へ着き、さて鍋を作っか、って思ったら、台所に鍋もコンロもない。あるの

は電子レンジだけ。どうも調理は全部店でやって家ではやらないらしい。しょうがない

んで、持ってったサケ缶に大根おろしと納豆と弁当の残り飯とビールでディナー。

妹は店を早めに閉め握り飯など持って10時に帰って来てからいっしょに息の荒いモンタ

をなでたり、失禁処理したり声かけたりしながら浅い眠りに(私はぐっすり寝た)。

翌朝、病院に連れて行くことを勧め、家人が予約して自転車で出かけた医者へ私も歩き

で追いかけると伝え歩いてると、何日か前から少し感じてた左膝の痛みが大きくなって

て、かすかにびっこをひく感じ、時々止まってストレッチしては歩き15分ほどで当の医

者に着き受付に旨を言うと、妹はすぐに別な医者へ向かった、って。携帯のない私は公

衆電話を探しながら大通りに出てやっと妹に電話すると、荻窪駅まで来てそこからうん

ぬんの医者へ来て、って言うんで、ちょうどそっち方面のバスが来たんで乗ると、すぐ

に大通りから横道に入って行きだいぶずれて行きそうなんで、適当に下車して大通りに

戻って電話すると、もう戻るから、ってことだったんで私も地下鉄と歩きで家へ。

年齢も16才だし治療は難しいようなんで後はレンタルケージを借りようかとかなんとか

言ってるところを、妹は翌日まで休みだと言うし、われわれは、メイの家へ寄ってから

帰ることに、バスで阿佐ヶ谷まで行き和菓子を買い電車移動。スーパーで昼飯の材料を

買いオムレツ、具沢山野菜いため、妹の作ったカレー、握り飯でメイとランチ後帰路。

夜7時ごろ妹から涙の電話。たった今モンタが死んだ、って。

翌日の午後、友人のタクシーに送られて妹が運んだモンタを2年前に埋めたサスケのと

なりに埋め、サスケの下にモンタも追加した墓標の前で3人でご焼香。


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