5/7のねこさん       文は田島薫

哲学の道のねこさん


先週末ごろ、暑い京都の夕方、家人と哲学の道を歩いてると、海外からの観光客なんか

もふらふら歩いてる道のわきの小さなスペースに茶っぽいねこさんが寝ていた。われわ

れは立ち止まってそれをながめてても、寝てるだけなんで、さて行くか、って思ってた

ら、どっかから別の黒っぽいねこさんが歩いて来てそのねこさんの向かいの石段の上に

乗ったもんで、友だちかな、って思ってたら、なんだか、鳴き声上げていんねんをつけ

てる模様。どうなるか見てたら、寝てる方のねこさん薄目を開けたようだけど、同じ姿

勢のまま、また居眠りを続けた。怒ってる方のねこさんもだんだんその意欲を失って来

てるようで、だんだん鳴くのが小声になってきた感じ。


いやいや、すんげーあちー日々でっせ、神様があてにバツを与えてんのかな、ってわけ

でもないよな、前歩いてる連中もみんなあちくて真っ赤なつらそーな顔してっからな、

だったら、こんなおもしろくもないとこわざわざ来て歩くこたーないじゃねーの、って

思うんやけどな、ま、でも、さっきまでより少しは涼しくなったさかい、よかった〜。

やっとゆっくり昼寝ができそ〜で、つってると、あのうっせーやろーがまた来たね〜、

暑い時にあいつが来るとも〜、暑さが倍増んなっちゃ〜んだよな、おいおい、静かにし

たらどーだい、そな騒いだってい〜こた全然ないんだかんな、ま、ほっとこか〜。


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