4/24のねこさん 文は田島薫
黒とらとアイコンタクト
先週の土曜の午後、忙しい家人を置いて私ひとりで食料の買い出しに出かけた途中のねこ
よこちょう入口角の家。雨が降りそうなんで急いで自転車走らせながら、庭見るとねこさ
んいないな〜、って、念のために駐車スペースまで素早く見渡すと、奥の敷石に黒とらが
寝そべってて、そっぽ向いてるんでながめながら通り過ぎようとしたら、ふいにこっちを
向いたんで、よ、って手を上げたら、ねこさん、うん、ってうなずいたような。
いやいや、きょうは台の上で日なたぼっこ気持ちよかったのに、あにきが出て来る前に雨
がぱらぱらと降って来たりしちゃったもんで、こっちの雨ぬれないとこに来たわけだけど、
暑い時なら気持いいここも、きょうはそんなに快適じゃないよな。これだとだちのあにき
もずっと出て来ないだろ〜な〜、ひとりぼっちのさみ〜ひかげぼっこ、なんだかさびし〜、
気分だな〜、つってると、お、顔見知がこっち見て通りながらぼくに手あげてなんか言っ
てるぞ、こんちわ、ってことだな、うん、よきにはからえ。