10/23のねこさん       文は田島薫

雨の夜のむん


木曜の朝、グレファミリーにごはん食わせた後、玄関前の容器2つにごはんを山盛り

にして置いて家人と札幌に出かけ、土曜の雨の夜帰って来ると、むんだけがいた。

ごはんの容器を見るとほとんど元のままの量で、おまけに水を吸ってふやけてる模様。

どうやら、アリよけのために容器を大皿に載せ少し水をはっておいたのを、ねこさん

たち警戒して食わないうちに雨水が吹き込んだりしたせいのようだ。

むんは訴えるようになにか言ってる。食いそうもないんでそれを全部ゴミ袋に捨て、

新しいカリカリを出してやってもなんだかびくびく隠れたりしてたむんも、われわれ

がひっこんでから後で見てみると、今度はちゃん食ってあった。


ずっと雨だったもんで、あんまりここへ来るのみんないやがってあっちのおばさんと

こで食って寝てる、って言うんだけど、こっちでもごはんくれてっから行ってやんな

いとわりーんじゃねーの、って来てやってたんだけど、こないだの夕方来たら、ごは

んが山盛りんなってて、なんかでかいやつに乗ってるもんで、なんだこりゃー、って

びっくりしてそのまま帰ったんだよね、で、昨日も来てみっと、やっぱり無気味な山

がそのままで、あのおばさんたちもいないから、なにかのワナかもしんない、って、

ためしにちょっとだけ食ってからいそいで帰って、さて、もーワナは片付いてっかな、

ってきょうも来てみっと、まだそのままだし、おまけにごはんがふくれてる、ためし

にちょっと食ってみっと、不味い、こりゃ、かくれてだれのしわざか見張ってみっか、

って思ってるとこに、やっとおばさんたち帰ってきた。ほらほら、これ、やばいよや

ばいよ、ね、だれがやったんだろーね、ね、おばさん、ね、ね。


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