10/10の日記          文は田島薫



世界と近所の動きと仲秋の月


先週は衆議院解散後の与野党の攻防と米国ラスベガスでの銃乱射事件のニュースで始

まり、相変わらずトランプと金正恩とはヤクザの脅し合いのようなこと言い合ってる

ところに、世界からも平和的で冷静な仲介を最も望まれている安倍首相は、火に油を

注ぎ続け危険を誘導しつつ、国民の命を守る、などと口先だけ達者。

安倍せんせーを政権からなんとか下ろさないと大変なことになりそう、ってことで、

今回の衆議院議員選挙を意識しつつ、それでも、なんとかなるんだろう、ってわれわ

れはのんきな日常を送ってるわけで、月曜のココ通の歌更新宴会に来た尾形歌人、昼

間は友人の招待で国技館の相撲を観てたそうで、おみやげのやきとりの入った箱を大

事そうに持って来たんだけど、それが私はきらいだし家人も好きじゃない、ってこと

で、しぶしぶ家人がつくねを1本だけもらった。

翌日の夜は家人が借りてたレンタルDVDで映画「オーケストラ」を観た。国から迫害

をうけてバラバラになってさまざまな小商いしてたオーケストラ団員が20年ぶり(?)

に集まり裏での策略によって大ステージで演奏するラストシーン、チャイコフスキー

のバイオリン協奏曲が盛り上がった。

で、翌日の晩の満月、居間の座卓をベランダのガラス戸まで引張って行き、ピタリと

寄せて、ユーチューブで探した昨晩の曲をBGMに、いわし煮を肴にまだらな羊雲に

浮かぶ月を家人と眺めながらビールと梅酒とショーチューを飲んだ。

翌日の朝、近所を緊急車両のサイレンがいくつか集まって来たんで外へ出てみると、

坂の上と道路の向こうの2箇所に消防車のようなもんが止まってて、わが家の前を救

助隊員2人が走りまわってなんとかさんの家はどこか聞くので、そこの奥だ、ってそ

ばの路地を指差して教えた。どうも、一人暮らしの八十過ぎのおばさんが倒れたのを

遠隔地にいるオイかなにかが関知して救急電話したようだ。あたりの家の人々はもう

仕事に出かけちゃってたりしてたらしく、1回だけ、道路の角の市会議員の男が歩い

て来て、戸かなにかを壊す許可をくれ、って言われたとかなんとか曖昧な顔つきで言

ってから戻って行った以外、私の他奥さんが3人ばかり近くに立って、あわただしく

走り回る隊員と、ベッドで運び出される意識不明のおばさんを見送った。

事務所では友人の建築会社のチラシレイアウトにけっこう時間かかったこともあり、

土日は、翌日図書館に返す角川春樹と俵万智の句集を泥縄で読了。


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