時代は変わる
前回、“栞”について思い入れたっぷりに書いたのだが、早速読んだ人から「古いねえ」
という反応があった。
そっか、いまどき栞といってもピンと来る人は少ないのだ。特に若い人には・・・
だって、今やスマホの時代だもの。
電車に乗っても文庫本を開いている人なんか皆無。皆スマホを見ていて、ニュースもゲ
ームも電子書籍もすべてあの小さな機器で間に合うのだから。
ならば、昔文学少女だった友人たちは共感してくれるかというと、「老眼でもう小さな
文字を見るのは苦手なの」とすっかり本離れ。
ああ、と深いため息とともに“昭和は遠くになりにけり”を実感する。
そして、その嘆きに追い打ちをかけるようなことがあったのだ。
お盆に孫が夏休みの宿題をもってやってきた。見ると夏休み計画帳やドリルなどにやた
らと派手な付箋がつけられている。
「なにそれ?」と目が点に。
「えっ、知らないの? おばあちゃん」と孫。
書き込みをしてペタッと貼って補足する、予定表にやることを書いてペタッとして終わ
ったらたらはがす、暗記物には目隠しにして覚えるまでペタッ、ノートの端に落書きを
してペタッ。
付箋は栞代わり、メモ代わり、落書き代わり、装飾代わりと万能の働きをするんだって。
だから種類も使い方に応じて大小さまざま、色もさまざま、形もさまざま、漫画のキャ
ラクター入りあり、写真あり、もうなんでもアリなのだそうだ。
文房具屋の付箋売り場へ行くとすごいよ、たくさんの種類があって迷っちゃうんだから
だって。
ババは100円ショップの付箋しか買わないから知らなかったなあ。
時代は変わる。
乙女チックな栞の時代は終わったのだ。
ライン、ネットショッピング、電子マネー、ロボット家電、AIなどなど、気がついたら
時代に取り残され、いつのまにかガラパゴス状態になっていた。 |